epilogue「優しいキミへ贈るコトバ」
「自分探しの旅の途中」
「彼は私に言った」
「きっとさ、自分なんてだれも分からないんだ」
「分からないから、生きるんじゃないの?」
「私は、彼にこう言いたい」
「生きろ生きろって言っておいて、自分だけ先に死ぬとか、ありえない」
「だけどあなたは、どうして私を見つけてくれたの?」
「孤独を感じていた私を、どうやって見つけたの?」
「どうして―――」
はっ、小説の執筆の途中で、泣きそうになってしまった。
いかんいかん。
優馬に再会して1か月、私は執筆活動に励んでいた。
優馬少年は、この小説を読んだら、回答をくれるだろうか。
いや、要らない。
『運命』
の一言で片付いてしまうから。
私は続きを書かなくては。
「彼女と彼は、再会しました」
「幸せな形ではなかったが、少なくとも2人は幸せだった」
「彼らの未来は、どうなっていくのか?」
「けれど彼らなら、きっと幸せになれると、神様は確信していました」
これでいいよね。
「つづく」
優しいキミに贈る言葉 @ami-shindo
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