2020年
イノキチ再び
🎍明けましておめでとうございます🎍
こちらのエッセイは、お久しぶりになりました(ぺこり)
今年も不定期気まぐれ更新となりそうですが、どうぞ宜しくお願いいたしますm(_ _)m
◇◆
さて、今日から山の家(実家)に帰ってきています。
着いてからすぐ、久しぶりに家の近くを散策です。
澄んだ山の空気を吸い込むと。胸がすーっとしてスッキリとするような、心も身体も穏やかに安らぐ思いがします。
そうして、しばらく落ち葉を踏みながら歩いていると、何やらガサガサというような音が……向こうの薮に誰か?がいる気配。
近所の方かなぁ(とはいっても、ご近所は少し下ったとこにしかないのですけど)と思いつつ目をやると……何だか、大きめの毛むくじゃらの、ごつい姿が見えています。
え?え?熊?(いや、さすがにそれは無いやろ(汗))よーーく目を凝らすと……。
も、もしかして、これは!?
『イノキチ?!』
思わず心で叫びました。
猪の寿命はオ スが6歳、メスが10歳程と言われていますから、イノキチの子供世代でしょうか。孫世代?それとも別の?
その一頭はチラッと、こちらを見たようですが気にせずに走り去りました。
次に後にいたと思われる、少し小さめの二頭目が顔を出して、少しこちらを見て固まった後で、我に返ったように最初にいた連れらしき一頭を追いかけるように去っていきました。
わたしも固まっていたけど、二頭目が立ち止まった瞬間に、はっ!と思い、景色を撮る為に手にしていたスマホの無音カメラでズームして、そっと撮影しました。貴重な一枚。
母が居たら、喜んだ事でしょう。
何しろイノキチの命名者です。
イノキチと母の話はこちら↓↓↓
『母とイノキチ』
──「ごった煮ノート」より
https://kakuyomu.jp/works/1177354054889350871/episodes/1177354054889902265
いや、母も、ささやかなる菜園を荒らされてからはプンプン怒っていましたから、どうかしらん。
それでも、その初代イノキチも既に天に召されていそうですから、母は案外アチラでイノキチの背中に乗って、子供に戻って天のあちこちを一緒に飛び回っているのかもしれませんけど(笑)
それにしても母が亡くなってからは、めっきり姿を見なくなっていたイノキチ(二代目?)に会うことが出来たとは、ビックリしたけど嬉しかったです。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
注)イノシシに出会った時は下手に近づかず、刺激をせず、静かにその場を離れるようにするのが基本です。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
わたしも今回、距離が離れていたので、静かに様子を見ながら、無音のカメラでズームして一枚だけ撮りましたが、本来は距離があっても、慌てず騒がず背中を見せずに、少しずつゆっくり離れていく様にするのが良いようです。
野生動物達も生きるのに必死ですから、無用の軋轢?は避けたいですもんね。
でも、イノキチたち山に生きるものも、
何だか胸がいっぱいになりました。
もちろん、口で言う以上に綺麗事でない部分もあるだろうし、自然の厳しさ、残酷さ、そこで生きるもの同士のルール、人間と自然との付き合い方。色々なことがあるわけですけど。
イノキチ達が山へと帰って行く、ザッザッと草木を掻き分ける力強い音が遠ざかっていきます。
わたしはイノキチ達が去っていったであろう方向を暫く、立ち止まったまま見つめていました。
今日も空は、雲ひとつなく晴れ渡っています。
──ただいま、わたしの故郷。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます