私を救った嫌われ者。

猫田

新しいクラス

 清々しい気分。今日から待ちに待った6年生生活!楽しみだったはず…なのに、怖い女子が多い、嫌いな男子も多い。取りあえず親友とは同じだが。

 6年3組と書かれた札がある教室に入る。私は5年生の時の休憩時間と一緒で絵を描く。親友に見てもらいたくて。

鈴花リンカ「ねえ!由美、この絵見てみ…」

 由美がいない。…きっと勝手にどっか行ったんだ。 取られたんだ。あの普段は大人しく見せてるけど、根は人のモノを奪う性悪女の英華エイカに。由美の代わりに、沢山の男子が集まってきた。中には

松江弥桜マツエミオ「やっぱり猫田絵上手いなー!」

龍生雄次タツイユウジ「ヤバ!なんでこんな絵上手いの!?」

って言ってくれる男子もいた。けど、私が嫌だったのは、

松田理貴マツダリキ「またお前絵描いてんの?絵上手いアピール腹立つ」

とか言ってくる松田と桜木。私はアピールじゃない。絵を描くのが好きなだけ。それに、別にアピールだったとしても良いじゃない。本当に私は我ながら絵が上手いんだから。このクラスに慣れるのはかなり時間が掛かりそう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

私を救った嫌われ者。 猫田 @kantory-nekota

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ