魅力的な一長一短を持つキャラたちの、冒険を通した心のふれあい。

各フィールドでの探索のテンポが、何となく「ポールのミラクル大作戦」を連想する冒険譚。

タイトルから不遇な境遇からの成り上がり、あるいはざまぁ系かと思って嫌厭していたけど、好みの作品だった。「終末のフール」のような、特異な状況だけど日常系な作品で、そこが好き。大きな目的があって壮大なストーリーもあるような気がするけど、そういうことを感じさせないところもいい。日常がいい。

転生前の境遇故に厄神好みの非情さが見え隠れする。その中で、男子らしい鈍感さやちょいエロもありつつ、思いやりもある。仲間たちとの距離感もいい。要所要所で、一人元の世界へ思いを馳せるズレっぷりもいい。

個人的には魔法の修得回は大好物です。他の作品でも採用される理屈を「そう来たか!」という感じで活用しているところが堪らない。

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