第7話 永遠に大好きだから

「僕がいなかったら、エルもライも傷つかずに済んだのに…僕が二人と友達にならなかったらよかったのにってずっと考えてた…だから、もういいんだ。エル、もうこれ以上エルが苦しむ姿は見たくないよ…。僕はもういいんだ…」

「アル…そんなこと考えてたの…?それなのに…アルがこんなに苦しんでたのに、俺はそんな事にも気ずかないでずっと…」

「エル…もういいんだよ。僕は友達を苦しめてまで生きたいとは思わない…」

「俺は最低なやつだ。アルを傷つけて、ライも傷つけて…」



「エル、落ち込まないで。俺はエルのこと大好きだよ。確かに傷つきはしたけどそれでもエルへの気持ちは変わらないよ」

「ライ…でも、俺…」

「俺にも悪いところはあったから。エルに寂しさを与えたのは俺だから。だからごめんエル。エルとずっと一緒にいるって行ったのに…でもこれだけは分かってほしい。俺はただエルとアルと三人でこれから一緒にいたかった。だからずっとアルの体を治そうとしてた。三人の方がエルがずっと笑っていられると思ったから…。エルを一人にしようと思ったわけじゃないってことは分かってほしい」


「そんなの分かってた…ずっと前から分かってた…でも…俺があの日…結晶を奪ったのは、結晶が憎かった。俺を独りにした結晶が憎かった。だから結晶を奪えばライがまた、俺のそばにいてくれると思った。でも、本当はそれだけじゃなかった。ライに会いたかった。ライは結晶の研究をしてるから、そこに行けば会えると思って…でも、研究所でライを見た時、俺は思った。今、ライの頭の中は結晶のことでいっぱいなんだって。前までは俺のことでいっぱいだったのにって…それで、寂しくなって…それで…」



「エル…もう寂しい思いはさせないよ。これからは三人で一緒にいられる。エルが彼女たちから結晶を奪ったのにアルの体が治らないのは、その結晶の中に精霊がいないからだ。おそらく、精霊がエルのところに自分が行くと良くないと思って、エルの感覚を狂わせて、覚醒度が100%だと勘違いさせた。そして精霊は、まだ覚醒してない結晶のところに残ったんだ。完全体じゃない結晶を使っても、アルの体は治らない。でも、彼女達が持ってる結晶を使えば治るはずだ。でも、精霊も彼女たちも力を貸してくれるかどうか…」



「ライ…その話、ホントなのか?」

「あぁホントだよ。僕らは結晶の力を操ることが出来ない。だから、精霊にお願いするしかない。俺は、エルが奪いに来たあの日それに気がついたんだ。だから、エルの言おうと思ったんだけど…」

「そうだったんだ…ライ…ほんとにごめん」

「もう気にしてないよ」



「ねぇ精霊とどうやって会話したらいいの?」

「えっ?」

「俺たちに力を貸してくれるの?」

「うん。だってその方がいい気がするから」

「私もそう思う!!」




「あれ、ここどこ?」

「真っ白で、何も無いね」



「本当に彼らに力を貸すのですか?」

「あなたは…もしかして精霊さん?」

「えぇそうです。あのものは、あなた達を傷つけてきたのですよ?ほんとに力を貸すのですか?」

「はい。もちろんです。だってせっかく一緒にいられる未来ができたのに、それが無くなっちゃうのは悲しいです。もし、真衣ちゃんと私がそうなっちゃったらって考えたらとっても悲しいです」

「私も優衣ちゃんと同意見です。お願いします!!力を貸してください!!」

「いいでしょう。あなた達の想いに応えます」




「あっ…結晶が…」

「結晶がアルの中に…」

「アル…どう?」

「うん。なんか体が軽くなった!!」

「アル…!!ほんとに…?ほんとに良くなったのか…?」

「うん。良くなったよ!!ありがとう二人とも。それから人間のお二人もありがとうございます。」

「よかったね!!これからはずっと一緒にいられるんでしょ?」






「それはどうかな…」

「お前は、シス。眠っていたんじゃなかったのか」

「エル、あの人のこと知ってるの?」

「あぁ知ってる。あいつは、トルのボスの【シス】だ。ずっと眠っていたんだ」

「エル。お前が集めた負の感情のおかげでやっと眠りから覚めることができた。感謝するぞ。そして、その結晶…私にくれないか?その力があれば、地球など一瞬で滅ぼせそうだ」

「渡すわけないだろ。これは、俺らの星のものだ。お前のじゃない」

「そうか…ならば力ずくで奪うまでだ」



その時、結晶が二つに割れ、優衣ちゃんと私のか中に入った。




「おい人間。貴様も渡す気は無いのか?」

「あるわけないでしょ!!あんたに渡したら、優衣ちゃんと私が幸せに暮らせないじゃない!!」

「そうか…ならば、どんな手を使ってでもそれを頂くとしよう」




こいつ、今までのやつとは比にならないくらい強い。さすがボスなだけある。でも、絶対渡さない!!



私達が永遠に幸せでいるために!!




「あなたがいると、真衣ちゃんと私の幸せが無くなっちゃうの!!だから!!」

「氷の中で!!」

「永遠に燃えて!!」




優衣ちゃんと私が、力を振り絞ってシスと戦った。

正直、めちゃくちゃギリギリの戦いだっけど、シスをなんとか倒すこと後できた。

その後、トルの組織は、ボスを失っても活動を続けようとしてたけど、るかちゃん達が、組織の本拠地を見つけて、トルは壊滅した。



エルとアルとライは、結晶を自分たちの星へ持ち帰った。

三人で幸せに暮らせてるといいな。






戦いが終わってから、優衣ちゃんと私は、またアイドルの仕事に集中した。

優衣ちゃんと私はステージの上で二人で永遠に輝き続ける!!




これからも、何があってもずっと一緒。

もう二度と涙は、流させない。

何があっても優衣ちゃんを守る。

だって…私は、優衣ちゃんのことが…



これから、何があってもずっと一緒。

真衣ちゃんの傍で笑顔でずっといるの。

何があっても真衣ちゃんから離れない。

だって…私は、真衣ちゃんのことが…





永遠に大好きだから―。

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