快気祝い
武士の快気祝いで、焼肉に行った。
「これ全部頼んで良いのか!? 本当だな!? 今更駄目と言うても遅いぞ!!」
武士は、血走った目をしてタッチパネルを連打している。食べ放題だから好きなだけ食えばいいけど、ちゃんと全部食べきるんだぞ。
「御意! おおーい、頼もう!!」
タッチパネルで注文できるから! 呼ぶな!
ところで、武士は何飲む?
「白くて甘き、魅惑の液体」
カルピスね。私はハイボールにしよう。
「かるび! かるび! たん! みの!」
ほいほい、タレも選びな。
「……」
待ち時間すげぇソワソワしてる。あったまっていく網を見つめてる。
「お待たせしましたー!」
「そらきた!!!!」
そして肉が来るなり、武士は嬉しそうに焼き始めた。落としてしまわぬよう、慎重にトングで掴み移動させる。まもなく、肉が焼ける音と香ばしいにおいが立ち込め始めた。
「某の出棺の際は、この音で頼む」
ご出棺のBGMをカルビの焼ける音で!!? 火葬文化の日本においては攻めすぎじゃない!?
「かんぱーい!」
かかか乾杯! クソッ、タイミング逃した!
美味しい肉と美味しい酒。気分は最高である。やっぱ食べ放題はめっちゃ食うヤツと来ると楽しいな。
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