イカのゲーム
相変わらず時代の潮流に乗り遅れるのを常としている私ですが、最近流行語大賞にノミネートされてるのを見てようやく「イカゲーム」を知りました。
ニンテンドーのやつじゃなく、デスゲーム系の韓国ドラマなんですね。ざっとあらすじ見たけど面白そうだなぁ。
そして、今から語るのは上記の情報を知る前の私と武士の話です。
「某、“いかげぇむ”とやらを知っとるぞ」
何気無く武士に「イカゲームって何よ」と尋ねた所、ドヤ顔でそう返ってきた次第。だから当然「なら教えてよ」とお伝えした所、奴はおもむろに立ち上がりました。
「まず……某が先手を務めよう。ヨォーッ!」
右手を前に突き出し、左手を頭の上に。んで片足で立つ。
「イカ!!!!」
ビシッと効果音がしそうなほど、武士はポーズを決めた。
「……」
……。
……何すか。
「……次に某が合図を出したら、大家殿も某と同じポーズをするのだ」
なにそれ……。
「ヨォーッ!」
嘘だろ、問答無用じゃん。ちょ待てよ、確か右手を前に突き出し……。
イカ!!!!
「…………ぬふー」
すっげぇ腹の立つ顔されとる。
「いかんいかん、大家殿。左手の指は曲げておいてはならんのだぞ? こう、ピンと。ピンと反っておらねばならぬ」
は? そんな細かいとこまで見られんの?
え? こう?
「然り!!!!」
あ、これでいいのね。へぇ……。
……。
や、これ絶対イカゲームじゃねぇだろ。
何ならイカである必要ですらねぇだろ。
「だが某、これですかい殿達と実に盛り上がる」
ご近所のお子さんね。いつも通り仲が良さそうで何よりだ。
「ではお次は大家殿の番! ヨォーッ!」
イカ!!(ビシッ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます