生きてるうちにしたいことなど

 生きてるうちにしたいことは何か、ふとしたきっかけで武士と話していました。


「“ちょこ”で“けぇき”な城を食べ進んでみたい」


 壮大な夢である。壮大な七歳児の夢である。


「そう言う大家殿は何かあるのか?」


 そうだなぁ。

 実は今敏監督の映画をちゃんと見たことなかったんだよね。見たい見たいと思ってたけど、なんか機会無くて。今死んだら間違いなく後悔するだろな。


「それ! 今すぐにでも! できるやつ!!」


 跳ね上がってツッコむ武士である。何その動き。

 つーかお前、言葉遣いとかもだいぶ現代日本に染まってきたね。


「タツタ行くぞ!」


 TSUTAYAな。





 巷では今「東京」っつったら「リベンジャーズ」だろう。その中で「ゴッドファーザーズ」を借りるのはこの私だ。控えおろう、控えおろう。


「某はアンパンの君を所望する」


 アンパンマン借りたいのね、ハイハイ。二つまでな。

 あと「インド・オブ・ザ・デッド」はどこにあるんだろう。あれホラーの棚にあるのかコメディの棚にあるのかわっかんねぇんだよな。個人的にはナイス邦題十選の内の一つに入るんだけど、まだ見たことない。


「いんど……あの何かと歌い踊る愉快極まりない者達のことであるな。あの者らにホラー映画なんぞ作れるのか」


 あるはあるらしいよ。あんま流行らないから数は少ないみたいだけど。


「怪談は陰気であるからな。歌い踊れる元気があるなら、そちらの方が良い」


 正論だけど身も蓋も無い。謝れお前、ホラー好きに。

 もっとも、アメリカとかイギリスのオバケは、物投げたり車運転して事故らせたりとか物理でアクティブなイメージあるけれど。


 そうして帰宅した後、数日かけて「東京ゴッドファーザーズ」見て号泣し、「千年女優」見て号泣し、「パプリカ」見て戦慄していたわけです。「パーフェクトブルー」は精神的にきそうでまだ見れてません。

 そんでつくづく思うのが、「その人みたいな人」はいても「その人そのもの」はたった一度しか生まれてこないなぁということ。役目に代わりはあっても、その人の代わりはどこにも無いと思うわけだ。

 私も生きたいなと思うし、他の人にも生きていてほしいと思う。使えるものはなんでも使って、うまいことやってどうにか長く生きてほしい。

 柄にも無いことを言いましたが、とにかく死ぬ前にやっておきたいことがあるなら、先延ばしにせず叶えたいなということです。それでも後悔はするのでしょうが。何とかどんどんやっていきたいと思います。


「ちょこけぇきの城!」


 それはもうお前自身が頑張って叶えてくれ。起業とかして一山あててくれ。

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