ふんどし
今日は、ふんどしの日です。
ふんどしの日ったらふんどしの日です。間違ってもバレンタインデーとかいう独り身彼女ナシの男が会社ぐるみの謎の義理チョコ押し付けられる日ではないです。(なお会社の女性陣からいただいたチョコは武士がガツガツ食べました。)
「ならば大家殿もつけるか、ふんどし」
そして、武士のこの発言である。
「良いぞ、ふんどし」
知らんよ。勧めてくんなよ。ジーンズにふんどしはちょっと厳しいんだよ。
あ、でもどうなのかな。最近はふんどしも進化してすげぇことになってんじゃねぇか。現代に馴染んできてるんじゃねぇか。
「また大家殿が妙なことを言い始めた」
武士だけには言われたく無いよね。
シルバニアファミリー用のふんどし作ろうとしたくせに。
「しかし何も下にはいておらんのでは、寒きことこの上無しではないか」
でもどんぐりもにぼしも女の子だったよね?
いや、この話題はやめよう。それより現代日本のふんどしだ。
もう何が便利ってすぐにスマートフォンで調べられるところだ。えーと、ふんどしふんどし……。
うわっすげっ。今普通に女性用あるんだ。そんで男性用もさくっとはけるのがあるんだね、今。へぇー、これなら私も上にジーンズとか普通にはけるだろうな。
「ほうほうほうほう」
江戸時代武士も興味津々である。
「こんなのふんどしではござらん」
そんなことないよ。頭硬いね、お前。
「やはり、ふんどしならこう、巻かねば」
巻いてる感が出てるのもあるじゃん。従来のふんどしもそれはそれで良いと思うけど、新参者だって認めてやらないとふんどし文化自体が廃れちゃうよ。まずは周知させることが大事。間口を広げていかないと。
「ぬぬぬぅ」
武士は渋い顔をして、外に干してある自分のふんどしを眺めていた。青い空に、ふんどしがハタハタとはためいている。
……嫌な光景だな……。
「とりあえず、従来のふんどしの良さを体感する為、今日あたりから巻いてみんか」
断る。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます