節分2021
今年も節分がやってきた。
が、なんと今年は124年ぶりに節分が二月二日であるらしい。
理由を調べたけど、そもそも節分って季節を分ける節目のことなんだね。私てっきり二月三日と決まってるもんだと思ってたよ。ちなみに次回は2025年だとか。
それはともかく。
「鬼は外ォ! 福は内ィ!! もぐもぐもぐ、むううううもふぅぅううう!!」
今年も、武士は豆を貪り食っている。
「む、どうした大家殿! 豆を食べねば一年を健康に過ごせんぞ!!」
そうしたいけど、まだ食欲戻んないんだよな。大豆は消化吸収も良くないからあんま食べたくないし。
「納豆は食べるくせにの」
あ、さてはお前ひきわり納豆の優しさを知らないな? あいつらすげぇんだぞ、離乳食にもなれるんだから。優しくしてくれよ、今の私の腹殆ど一歳児なんだ。
「むむ、では某が大家殿の分の豆をこの手に握ってしんぜよう。さすればそれなりに粉砕でき、牛乳と共に流しこめると思うが……」
そういう脳筋的な方向の優しさはいらない。つーかそれ殆どプロテイン的な何かだな?
それよかお前、今年もいっぱい恵方巻き買ってきたねー。ちゃんと全部食えるのか?
「食いたい!」
もう願望だもん。あ、鬼殺しもある。ってことはあのスーパー行ったのか。
「うむ。今年もそっと豆の横に並べられておったぞ」
相変わらずあのスーパーはいいセンスしてやがるぜ。まあ私腹痛いから、鬼殺しはお前だけで飲むんだぞ。
「わかった! いただきます!」
そして武士は、大口を開けて恵方巻きにかぶりついた。
「……」
そんで今年も食べてから恵方探してんな、コイツ。こっちだ、こっち。南南東だよ、今年は。
「……!」
うん、お礼はいいから。早く食べちゃいな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます