スルメ
無印良品でさ、スルメが売ってたんですね。
それを買って帰ったのですが、これがもうやたら美味くて、ずーーーーーーっと食ってたんですよ。
したら、今日。
筋肉痛で、顎の関節が痛い。
「……」
おう武士よ、笑ってくれたっていいさ。現代日本人が普段、どれだけ柔らかいものに慣れてしまっているかがよく分かる例だ。これを反省し、今後はもっとよく噛んで食べて……。
「……」
……武士?
「……顎が……痛い……」
お前もかーーーーーーーー。
お前もなのか。
え、つーかなんで? お前武士じゃん。偏見で申し訳ないけど、いっぱい噛んでいっぱいよく食べるじゃん。
なんで筋肉痛よ。
「……江戸にも、こんな固きものは無かったかもしれん」
別にそんなこたねぇだろ……。
「故に、もしまた江戸に帰るのであれば持って帰りたい」
気に入ってんじゃねぇよ。
……ん、あれ? 江戸時代って干物無かったっけ?
「あったぞ」
じゃあいらねぇじゃん。
「しかし食べ比べたい」
ああ、うん。その理屈は分かる。
でもさ、お前今江戸に帰るってんなら、山ほど持って帰りたいもんがあるんだろ。
「あるな。ひとまず、菓子は持てるだけ持っていきたい」
うん。
「タコ助達も置いていくわけにはいかぬし」
うん。
「こたつ、くーらー、炊飯器……えれきてるは全部持って行きたいな」
持ってった所で使えねぇだろ。
つーかそれ全部私のだからな? 私の生活一切顧みねぇ算段やめろや。
「人の欲望に果ては無いな」
お前だけだよ。
清貧を尊しとしろや。武士だろお前。
……え、武士だよね?
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