姉と弟、禁断の愛。すれ違い、報われず、終わりを迎える狂気の物語。なのにその狂気が、とても美しく、切なく、綺麗に思えてしまう。とても魅力的な物語でした。
姉弟が男女の関係になることが問題とされるのは、道徳や倫理、遺伝的なリスクや法において、禁忌とされているから、ということは大抵の人が知っているはずです。それでも尚、兄弟姉妹の恋愛に心惹かれてしまうのは、恋愛が魔性の力を秘めているからだ、なんて、科学的根拠のない答えでも納得してしまう自信があります。少なくとも、あなたの小説には恋愛に匹敵する魔力が宿っているようでした。このような小説を書いてくださってありがとうございました。
甲子園開催期間に読んでいたと思うのですけれどレビューをわすれていたみたいです。今頃レビュー。弟と姉の、愛のすれ違い。なかなかに狂おしいものです。赤い眼の女シリーズの一作。