第3話*

 あなたは力強くくぐり戸を叩く。何度か叩くと声が聞こえた。

「はいはい。せわしい方じゃで。なんのようかの?」

 あなたは散歩をしていて道に迷ったのだと告げる。くぐり戸が空いてまずドーベルマンが顔を出し、続いてそのリードと猟銃を持った老人が出てきた。ドーベルマンはじっとあなたのことを見つめている。

 

「こんなところを歩いて何が楽しいんだか。あんたも他人に見せびらかす綺麗な写真を撮りたくて、ほっつき歩いとるだか?」

 まあ、そんなところだと返事をすると、年よりの顔に警戒が浮かぶ。

「なら携帯電話を持っておらんのかね? 大きなカメラは持っとるようだが」


⇒第50話に進む

https://kakuyomu.jp/works/1177354054890935249/episodes/1177354054890936010

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