近畿のシベリア暮らし
僕が一人暮らしをしているのは、僕の地元・兵庫県三田市だ。
別名、近畿のシベリア。
最低気温が北海道よりも低くなることが多く、近畿内だと最低気温ランキングトップをほぼ不動の物としていることからシベリアと呼ばれるようになったらしい。※諸説アリ。
三田市は、盆地だ。360度どこを見ても山がある。山しかない。アップダウンが激しい。盆地気候だから夏は暑く冬は寒くなる。それにしても寒すぎだ。おかしいだろう。11月にはもう息が白くなる。1月くらいになると、濡れタオルを外でぶん回せばタオルが凍る。雨や雪が降ると地面は確実に凍る。滑って危ない。
小学生の頃、多くの人が「アイススケート!」などと言って調子に乗り、転んで泣いたのではないかと僕は勝手に思っている。うん、僕はやったんだ。ポケモン金銀の氷の床みたいだなあと思ってみたりね。
本日2019年11月16日、最低気温は2度だった。先日は0度にもなったらしい。1ヶ月早くないか? と思うかもしれないけど、三田市では通常運転。じゃあそろそろ厚手のコートを……と思って着てみると、日中は普通にあたたかくて後悔する。日中から夜まで活動するときの服装が難しい。
そんな三田市だけれど、行政側は「シベリア」呼ばわりされるのが気に食わないらしい。イメージアップのために無理矢理「サンタシティ」「近畿のチベット」など新たな二つ名を作ろうとしている。チベットは気候が似ているためシベリアと並行して使われていたりするが、サンタシティはどうなんだ? こじつけなのではないか? まあクリスマスに街がにぎわうのは良いことなので、別に構わないけど。
ただ、どうしても長年三田に住んでいる人間は「シベリア」と呼んでしまう。
別に嫌いなわけじゃない。
むしろ、三田市民は三田が好きな人が多い気がする。三田が嫌いだという三田市民に出会ったことは一度もない。
僕らは愛をこめて「シベリア」と呼ぶんだ。
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