ドリームガールカッターガール

ちゃむと薫

第1話「出会いに花は咲かない」

ー私達の子供達....綺麗な花のように育ってー



5月。桜も終わりに近づいてきた陽気な日のこと。

とある普通科の高校に通う1年生のカナメは、友達と駄弁っていた。

友1「ねぇ知ってるー?」

全「なになにー?」

友1「私の彼氏がさぁ?ほんとかわいくって」

カナメ「へー?彼氏いたんだ!いいじゃん!」

(あぁこうして喋ってると私も高校生なんだな)


カナメはどちらかと言えばこのグループの中では聞き役に徹する方だった。

それだけで背伸びした気分になれて楽しいのだ。


友2「あっ。そうだ。音楽科のユリナってやつしってる?」

友3「あ~名前だけはしってる。確かこの間のグランプリで受賞して表彰されてたよね。集会で。」

友2「そそそ!そいつだよ!!そいつまじ調子乗ってるやつでさ。」

友3「なにしたっての?」

友2「私の音楽科の友達も同じグランプリ出てたんだけど、話してて悔しがってたらさそいつなんていったと思う?

あんたの練習不足でしょ。当然の結果じゃないって言ったらしいの!」

友1.3「はぁ~?あり得ない!!!」

カナメ(それはないなぁ。いいこにできないのかな。私みたいに取り繕ってればこんな風に言われないのに。)


友2「ほんとあり得なくて。その日から体調崩してるの。友達。」

友3「可哀想....」

友1「ねぇ。そいつなんだっけユリナってやつ。一回こらしめてやろうよ。」

カナメ「え?」


友2「いいねそれ。ナイスアイディア」

友1「あたしこれでも中学んときいじめっ子だったのよねぇ。遊んじゃおっかなぁ❤️」


カナメ(あはは。こう言われるの当然よね。ユリナってやつバカなのかしら。私はいいこでいたい。私はいいこになるためならなんだってするわ)





音楽科、廊下にて。


友2「ねぇ!あなた!ユリナちゃんよね!」

ユリナ「はい。そうですが。」

友2「私、音楽科の天童と友達なんだけどね!私、あなたと仲良くなりたくてきちゃった。

よければ今日カラオケにいかない?」

ユリナ「すみません。今日は18時からピアノのレッスンがあ....」

友3「今日は早帰りよ?小一時間くらいいいじゃない。」

友1「そうそう!音楽科なんだからきっと歌も上手いでしょ?聞きたいわ!」

ユリナ「はぁ。そこまで言うならわかりました。18時にはおいとましますね。」


友2がニヤリと笑った。

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