不安障害とお薬

 風邪をひいたら風邪薬を、食べすぎたら胃の調整薬を、同じように心の病には心のお薬を! といっても心、というどこに存在しているのかわからないもののお薬ってなんなのでしょうか? その種類は大変多くありますので、今回は私が処方されたお薬についてお話したいなと思います。

 まず、私が飲んでいるのは三種類。朝と、そして不安に感じた時に頓服として飲む、『アルプラゾウム』夕食後に飲む『レクサプロ』、そして就寝前に飲む『ブロチゾラム』です。うん、自分でも何言っているのかわかんねぇ。カタカナ一杯!

 ということで簡単に説明を。『アルプラゾラム』は『ベンゾジアゼピン系抗不安薬』と呼ばれ……いやなんか新しい単語出てきたよ。なんだよ、わからない単語出てきたから辞書で引いたらまたわからない単語が出てきたやつかよ。

 コホン、えー、ベンゾジアゼピンは『GABA』という効果を高めるお薬。このGABAはチョコレートの名前で聞いたことある方もいらっしゃると思います。GABAは神経の受容体にくっつくことで不安や興奮を抑えます。ただ、このチョコレートの接種によって、リラックスが出来るかどうかは……微妙なところで、論文によると全く効果ないとも言わないですが、色々討論されているらしいです。少なくとも水素水よりは効果あることでしょう。ともかく、そんな物質としてのGABAの効果を高めて、不安を抑えるのが『アルプラゾウム』です。

 続いて、『レクサプロ』。こちらは『SSRI』系列のお薬です。また変な単語が出てきましたね。そしてこの、『SSRI』を説明するためには『セロトニン』という物質の説明も必要になってきます。人間には『セロトニン』と呼ばれる神経と結合することで、イライラを抑える、つまり抑うつ気分を抑える物質が存在します。このセロトニンが少ない人が抑うつ状態となるわけですね。そしてこの『セロトニン』は通常再取り込み、つまりいなくなってしまうのですが、このお薬ではその再取り込みを抑えよう、というものです。なんでセロトニンが減少しにくいわけですよ。セロトニンいっぱい!

 そして、最後! 『プロチゾラム』。こちらも『ベンゾジアゼピン系』の『睡眠薬』です。GABAの効果を高めてリラックスさせますから寝つきがよくなったり、また途中で目覚めにくくなったりなど様々な効果があるわけですね。

 こう聞いていくと、あくまでも、体内にある物質をただ手助けしてくれているだけとも取れますよね。もちろん、全く副作用がないわけではありません。眠気(そもそも睡眠薬もあるわけですが)や吐き気、倦怠感などが襲ってくることがあり得ます。これはその薬がその人にあっているかどうかにもよります。ですので必ず出るわけでもなければ、出ないかもしれない。こればかりは実際に摂取してみなければわかりません。おかしいなと思ったらお医者様にご連絡を!

 また、次に気になるのは依存性でしょう。はい、『ベンゾジアゼピン系』のお薬は依存性が存在します。えっ……? 大丈夫? 怖いな……。そう思いませんでしたか? しかし、ご安心をください。この依存性はあくまでも、お医者様の言うことを聞かずに求めすぎた時に起きる場合です。特に不安障害を持っているとまだ薬が効いていない、いっぱい飲まなければ! と勘違いして大量に摂取してしまう可能性も高いもの。だからこそ用法療法を守れば依存性があっても怖くありません。そもそも、今皆さんの目の前にある携帯やパソコン、その他煙草やアルコール、ギャンブルや、ニッチな所なら買い物依存症など。依存症はちょっとしたことから発生しうるのです。そう、お薬に限ったことではありません。ですが、皆さんは依存症と呼ばれるまでにそれらにはまることも少ないはず。それはきちんと用法を守っているからです。おや? 何人かの皆様は携帯、PCの用法を守られていないようですね……。

 ともかく、大切なのはお薬だけに頼るのではなくあくまで手助けしてくれる存在だと割り切り、ちゃんと節制してあげることですね。どうしてもそれが出来なさそうなくらい、不安感が強いというのであれば第三者に管理してもらうように頼むのも一つの手です。なので言いたいのはお薬を怖がることなんて、なにもないということです。

 そもそも日本の精神科医の皆様は、あまりお薬を出したがらない傾向にありますからね。必要最低限であることが多いですよ。そういったことも含めて安心してメンタルクリニックを頼って見られればと思います。

 なんかエッセイというよりちょっとした医学勉強みたいになっちゃいましたが……要所要所にギャグも入れていくつもりなので、楽しく読んでいただければと思います!

 では、今回はこの辺で。

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