れつごう
あさとろ
つるり
ゆで卵だ。夏の夜の私たちにはそれが相応しいのではないか?どこかツルりとしていて、体裁ばかり心配する私たちだ。唯、とぐろのマヨネーズなんかで調味されて、一口前歯で三分の一ほど分けられるだけ。舌で転がされて味を感じられるだけ。事が済んだら、締め付けられて窮屈になった喉を通って、胃液で苦しめられる。又、気管に入り込んで咳き込まれたりもする。歓迎はされっこあるわけないぜ。
これはすべて現実ほかならぬ事柄。
今の私たちとこんなのじゃありませんか。高校生ながら、若さに任せた少しの想像を混ぜ込みながら私はおもう卵サラダのように。暴かれた本質を、ゆで卵の殻の中を覗かれたときの感情と同じだろう。
社会の真実。戦慄しろ。
跫然が近づいているだろう。
それはわたしだ。みつけたぞ。
そして、私は何も怖くはなくなった。
れつごう あさとろ @asatororon
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