35 中国語読みのカタカナ表記…?
パソコンでアマゾンプライムを見るようになって、『キングダム』に続き、2本目の映画は『ムーラン』。
舞台は古代中国のどこかの国で、男装した少女が兵士となって戦うという内容。
ちょっとしたいことがあったので、チラチラとながら見をした。
うん?
それにしても、画面から受けるこの違和感はなんだろう?
ながら見のせいだけではないはず。
頭の中で『?』が激しく点滅して、物語りの世界に入って行けない。
20分も過ぎて、やっとその原因に気づいた。
「あらまあ、登場人物の名前が中国語読みのカタカナ表記だわ。
それで、登場人物の顔と名前がなかなか一致できなくて、混乱していたのか。
まあ、いいか、そのうちに見慣れるだろう」
しかし、物語りが半分も過ぎようかというのに、まだまだ続く違和感。
頭の中で、登場人物と名前がなかなか一致しない。
これは、ながら見のせいだけではないと思い、しばし座って、パソコンの画面をじっくりと眺めた。
「あっ、欧米の名前と違って、姓のあとに名前が来ている!
カタカナ表記の人物名は、名前が先に来て姓が後ろという思い込みがあって、それで、姓と名前が別々に出てきた時、同一人物だと理解できなかったのか!」
中国を舞台にした映画をきちんと翻訳すれば、登場人物の名前は、中国語読みにカタカナ表記、そして、姓の後に名前がくるというのは当然なのだけど。
ものすごく、物語りの世界に入りづらかったのも事実だ。
そして見終わって、思った。
名前だけでなく、地名や国名なども中国語読みにカタカナ表記だったら、私、司馬遷の『史記』の世界観を好きになって、自分でも中華ファンタジーを書いてみたいと思っただろうか。
そうはなっていなかっただろうと思う。
人物の名前や地名が、表意文字である漢字で書かれているから、日本人の私は中華ファンタジーは読んでおもしろいし、自分でも書いてみようかと思えるのだ。
しかしたぶん、これから先の時代の流れとして、人物の名前や地名は中国語読みのカタカナ表記になっていくような気がする。
そうなってしまうと、日本で、中華ファンタジー小説というジャンルは存在し続けられるのだろうかと思ってしまう。
(例)
習近平と毛沢東が、長江で川下りを楽しんだ。
シー・チンピンとマオ・ツォートンが、ピンインで川下りを楽しんだ。
(もう一度よく見て、書くつもりだったのだけど、『ムーラン』は期間限定視聴だったので、見損ねました。もし、私の勘違いによる記述であれば、書き直します)
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