24 宦官 ≪1≫



『白麗シリーズ』の②も第二章の中盤となって、やっと華麗な宮廷が舞台となりました。

 

 ところで、この宮廷という言葉、よく似た言葉に宮中というのがありますが、中華ファンタジーにおいてはどちらを使ったほうがいいのでしょうか。調べてみましたが、宮廷と宮中、おなじようなものらしいです。

 それと、宮女と女官、これもどちらを使ったほうがよいのかわかりません。


『白麗シリーズ』では、それぞれ両方を使ってみて、どちらがより中華風な雰囲気を醸しだしているか、実験中です。




 さて、話を本題に戻して、宮廷といえばやっぱり宦官の存在は外せません。

 それで、とりあえずちょこっと、登場させてみました。


 杖刑50回に堪える体格をした若い宦官です。


 そうそう、この杖刑というのも、中華ファンタジーで宮廷が舞台となれば外せないキーワードの1つでしょう。

 それにしても、板でお尻を叩くとは……。

 数回であれば、そうでもないような気がしますが、10回も超えると体へのダメージはかなりなものだと想像します。

 50回だと、死亡するような気がします。




 あっ、話はどんどんと宦官から逸れていく……。(笑)




『白麗シリーズ』の②は、見かけは老いている亜月という宮女が悪役です。

 宦官の出番はほとんどない予定なので、しかたがありません。


 それにしても、この宦官とそして奴隷制度は日本にはなくて、彼らの命の軽さを想像するのは、なかなかに辛いものがあり難しいです。

 しかしながら、家畜の牛や馬と同等の人間の陰の部分を丁寧に描くと、宮廷のおぞましいほどの華やかさがいっそう強調されるのかなとも思ったりします。




 ところで、中国の歴史上で有名な宦官といえば、あの始皇帝の死にも関係したという趙高でしょうか。


 しかし、私が聴講した『史記』の先生によると、いま史記を研究している学者さんの間では、趙高は宦官ではなかったという説に傾いているそうです。

 秦に滅ぼされた趙という国の人で、秦での立場は役人であったとか。


 いま中国では、たくさんの古墳や遺跡が発掘されて、そこから夥しい埋蔵物が発掘されています。

 いつの日にか、趙高を記述した竹簡が出て来て、彼が宦官であったのかなかったのか、はっきりすると面白いですね。


 

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