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自らの直感を呪いたいと思ったことはこの瞬間以外にはない。もちろん、生前にもこんなスピリチュアルなことは経験したことがない。
あの女の子が入学して半年経つ今、まさに目の前で講義棟を抜け出して女子二人であの時のように会話をして楽しんでいる光景があった。
おばさんの直感は怖いと、自分に恐怖を抱くほど。
そして、これが夢じゃないのかと思うほどに、二人の境遇はあの時と全く一緒だった。
夏樹ちゃんは、同じ学部の屑男に未練を持っている。
亜美ちゃんは、同じサークルの先輩に片思いをしているが彼女がいる。
幽霊ながらに、この偶然を受け入れることができずにいた。
だが、あの時のようになってはいけない。
私は幽霊ながらに静観し続けた。おばさんなりの“二人”の幸せの結論を見いだせていたとしても、それを手助けしてしまったことによって最悪の結末を迎えてしまわないために。
おばさんは、静観するしかない。
でも、助けてあげたい。
そんな葛藤を、幽霊の私が抱えながらも、やはり二人には幸せになってほしいと願ってしまう。
“ずき”
夏樹ちゃんと出会ってからというもの、夏樹ちゃんが亜美ちゃんと出会ってお互いに苦しい思いをするたびに不思議な痛みに襲われるようになった。幽霊なのに、胸がうずく痛みに襲われるのだ。
“ずき”
それでも、この痛みが消えることを願いたい。でも、
「くだらない」
“ずき”
おばちゃんは、まだ答えを見いだせない。
四季折々―友人の私信― 誉野史 @putamu
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