第4話
「聞いておられますか、系石様、」
「はい!」
「妃からのお呼びが、」
なんだ、
俺は生きているのか
「あの、俺は誰ですか、」
動揺する男に聞いたところ、俺は系石という武官らしい。
もう生まれ変わったのか、
いや、これは、転生、なのだろうか、ならば一緒に来た彼女は、
時代は分からないが、どうやら異国の王都か、
「おい、系石、上級妃からお呼びだぞ、先程呼びに来た奴を追い返しただろう、お前馬鹿か、」
なにやらかしたんだと心配そうな顔をする多分知人であろう男の様子を見る限り、今大変な状況なのだろうか、
おい、俺が来る前の体、何してるんだ。
通された上級妃がまさか知り合いとそっくりな顔をしていたとあれば、驚くであろう。
しかもそれが
隣のあの人だったなら尚更。
「わざわざ来てもらってすみません」
顔は似ているが、学校での面影はなく、髪は括られ、赤い花で飾られている。
服装から見てイメージは赤と黒、彼岸花を連想させるあの人には違和感はないのかもしれない。
「遅れて申し訳ありません」
この感じは人違いか、
けれどもしこの妃があの人なら
「武官殿に聞きたいことがありまして」
何故無関係なあの人がここに、
「立花」
予想的中か、
「その反応は当たりですか」
「はい」
聞けばここでは彼翔妃(ヒショウ)と言うならしい。
仮にも上級妃に、何故ここにいるかとは聞いたら不味いか、
少し様子を見るのが良いかもしれない。
三つ編み少女を煽ってみれば文明開化の音がする @yunha
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