現在の厳しい競争環境では生き残れませんね。経営学を学んでもらわないといけません。ニーズをとらえ商品開発し、高品質の製品を安く作り、簡単に手に入れられ、アフターサービス充実。これが普通の企業です。なんの話をしているのだか。そう、小説に出てくる神様は顧客のニーズに合わない既存商品を買ってもらおうとして失敗したのです。そういう小説ではありません。
恋の神様の役目は、相性の良さそうな人間達を引き合わせ、恋をさせてあげること。しかし、選んだ人間がきのう、失恋した。きのう、失恋したテーマからこの話が浮かんだことがさすがです。ラストでなるほど、と思わせる素敵な話でした。
ひとりの人間の生涯を通じて大切なことを教わった神様。読後の余韻がとってもあたたかい物語です。ぜひ。