第37話:vs伝説の兵士

収容されたウエポンズが目を覚ますまで刻々と時間が近づく中、レイとタイガは攻撃を当てることすらできずにいた。

タイガ「伝説のチームの一員は伊達じゃない…経験値の差がありすぎる…」

レイ「タイガ、少し時間稼ぎを頼んでいい?」

タイガ「2対1でも劣勢なのに…何か考えでもあるのか?」

レイ「プランcの準備だ、このままウエポンズを解放するわけにいかない!」

タイガは大きなため息をつき、

タイガ「わかった。レイ、部屋の角に行ってくれ、俺がお前の前に立つ。」

レイは言われた通りに動き、力を溜め始める。

タイガ「長い時間はできないが…」

レイを背に目を閉じ、深呼吸をすると、斬撃をひっきりなしに飛ばし始める。

ベン「ほぅ、そんなことまで出来るのか。レイがいたから躊躇してやらなかったのか。さっきの2対1より厄介だよ、サムライ。しかしな、このスプリンクラーのおかげで軌道が見やすい。今の状況には不向きな技だ。」

ベンは斬撃を躱すも、近づく事は難しい。

ロック「30秒を切ったぞ。」

レイ「タイガ、そろそろだ。覚悟はいいか?」

タイガ「覚悟なんていつまでもできねぇよ、任せる!」

ベン「何をするんだ?能力に頼りすぎているんではないか?新米ウエポンズ君」

ジョージ「レイ、今だ!」

レイは力を溜める為に閉じていた目を開き、体から力の限りの放電をする。

同時にスプリンクラーの水や地面に溜まった水など全ての水がベンとレイを繋ぐように集まる。

ベン「ぎゃぁ!!」

ベンは感電し、硬直して倒れた。 

すぐにタイガがベンの持つリモコンスイッチを押し、カプセルの中の水が増えてゆく。

タイガ「助かったー、感電を覚悟してたわ」

レイ「よかったー信じて。」

入口の外からジョージが。

ジョージ「よくやった。二人とも。」

レイ「ジョージ大佐が、合図までただひたすら溜めて放てと。言われたと通りにやっただけですよ。」

タイガ「そーゆーことか!俺はてっきりフルパワー放電で部屋中感電させるのかと」

ジョージ「レイ、どういう訳かお前には電気の能力の他に心を読む能力がある。ロックから連絡があって、半信半疑で念じたら伝わったんだ。」

ロック「うちの分析官を褒めてやってくれ。この短時間のレイの行動から割り出したんだ。確証はなかったらしいが。」

スピーカー越しに話すロック。

レイ「能力が2つ…」

ジョージ「聞いたことない。しかも…」

ロック「ジョージ、検査するまで決めつけるな。」

ジョージ「そうだな。」

ジョージが倒れたベンを空いていたカプセルに入れた。

ジョージ「旧友の裏切り…辛いな、ロック…」

ロック「あぁ…信じたくないわ」

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