2008年4月28日(月)そのよん

 で、こっから××に移動するわけだが。

 またかわいーんだ。

 今深夜四時だがもうどうでもいいよ。あははー



 ××の駅に行くまでと、電車の中では当たり障りのない話題ばかり話した。

 電車で隣に座るとき、少し気まずかったな。流石に距離置いてくれたけど。

 勉強の話題とか。

「やってくやつはどんどん伸びてくし、やらないやつはどんどんおちてくよ」

「数学はあれ、センスとか関係ない。暗記」

 おー。肝に銘じておこうと思った。

「私こっち来るの初めてです」

「まあ、来ないよね。俺も東京は行かないし」

 あーそうだ、あと梨の腐ったにおいがするらしい。夏になると。

 あと先輩が剣道部入ってたこととか聞いた。私も吹奏楽に入ってたこと話した。

 まあ、気楽に話せて楽しかった。どうでもいいことも楽しいんだなと思った。



 さて、××に着いてからが先輩のヘタレぶりとかわいさ本領発揮です。

 まず開口一番、

「どうする? どこ行く?」

「いや、私××のこと知らないんで」

「だよねー……どうしようか」

 カラオケ行く?とか言い始める。二人でか。てか三日にみんなで行くじゃん。

 で、カラオケ一時間四十五分待ちだった。

 ゲーセン行こうとし始めた。

「私あまりゲーセン行かないんで」

 って言ってやめてもらった。

 ブックオフ入ろうとかし始めた。

「本屋はひとりで行くのが好きです」

 って言ってやめてもらった。

「一時間もどうするかー……」

 とか何回も言ってた。そのたび私は「一時間四十五分ですよ」と訂正した。

「とりあえず、下行く?」

 と、そのへんをうろうろ。

「あの……私は別に、普通にどっかで喋れたりとかだけでいいんですけど」

「だよね。俺も本当はそう思ってたんだ。でもなかなか言い出せなくて……じゃあサイゼ行こう」

 ヘタレ。



 でな!サイゼのことは忘れられないな!

 私だけがっつりしたパエリア頼んだ。先輩はチョコケーキ。サークル仲間のとこで食べてきたからおなかすいてないらしい。ちょっとこれ後悔してる、ひかれたかなって。

 色々喋ったけど、一番忘れられなくて一番書きたいこと最初に書こう。順番ぐちゃぐちゃだし、どっちにしろ。

 先輩の顔、赤かった。よく眼鏡とって顔おおってた。眼鏡あるほうがいいなーとか思いながら見てた。

 一番最初、「どうしたんですか?」って訊いたときは「目にごみが入って」って言ってた。

 後半に、「どうしてんですか?」って訊いたときは「顔赤くなってんの見られたくなくて」と言ってた。

 おい、もしかしたら誤魔化したんですか、最初。てか赤いのじゅーぶん見えてるから。

 でな、私が笑うたびに顔おおうんだ。

 で、「やっべー……くる……反則だ……」とか言ってんだ。

「何がくるんですか?」と言ったら、

「××さんの笑顔、反則……かわいすぎる……もうやばい……」

 めちゃめちゃ嬉しかった。笑顔、コンプレックスだったから。

 こんなようなことサイゼにいるときに五回くらい言ってた。

「ちょっと、笑わないで……くるから。やべ、俺顔赤いな……照れる……」

 とか言ってたときもあった。

 そのときに、先輩ってかわいい……って思ったんだ。

「先輩ってかわいいところありますよね、やっぱり」

「え、どういうところが」

「そうやって照れてるところとか」

 って、私は笑った。

 また先輩は顔おおった。

「もう、だから反則だよ……」

「あははー」

 なんだか笑うのが楽しくなった。

 で、お互い惚れた経緯とか話した。

 17日、先輩が私を教室で呼び出したときが初対面だった。私はその時期本当に先輩が来るのを楽しみにしてた。掃除当番だったから、すぐには気がつかなかった。担任の先生が「誰に用事? ××さん?」とか言ってるのを聞いてそっち見たら先輩がいて、ほうき持ったままダッシュした。机の間縫って「ごめん!」とか言って。

 私はそのときから先輩のこと気になってたからな。

 そのときは部活の日時とか聞いただけだったけど、すごい嬉しかった。

 で、そのとき先輩は私に惚れたらしい。

「やばい」と思ったらしい。

 ……私に? 一目惚れ? 変わった趣味の人もいるもんだなーと話聞きながら思った。すごい嬉しいけど。

 ブログに「真面目すぎる」とか書かれたからそれはないなって思った。「あまり活動には参加できないかもな」とか言ってたし。好きならそんなこと言わないはずだし。

 私は文芸部の自己紹介のとき、まあ、いつものごとく真面目装備をしていった。ヘッセとか、言った。

 そしたら先輩は私が言ったお堅い本を古本屋で探したらしい。

 嬉しいな嬉しいな。

「××さん、うん、すごいかわいいし……性格もいいし……礼儀正しいし……うん……」

 ってもっかい言われた。

 で、私の場合。

 先輩がひとり劇演じてるの見て気になり始めた。

 ひとりでも堂々楽しそうに演じてるの見てすげーなーって思った。もともと私は演劇にも興味があったから、集中して見てたし。

 他の子は「わけわかんなかった」とか言ってたけど、私はいいなって思った。ってことも言った。

 まあまだ恋心なのかどうなのかわかんないうちにこうなっちゃったわけだけどな……

 多分これでいいんだろう。だって、あそこまで迫るなんて私そういう性格じゃないし……ってこともないか。「こうなったらとことん厳しく追及しますから。私、こういうのしつこいですよ」とか言った気もする。「やめようよー」って先輩言った気がする。

 あーあと、ブログ読んで純粋にもっとこの人と仲良くなりたいなーって思ったんだ。……あれをわかりあえそうだなって思ったから。

 まあ、一番の理由はひとり劇だけどな。

 あのひとり劇の練習で通報されたってことも聞いた。一生懸命なんだなーって思った。

「それにしても、急展開でしたよねー」

「そうだね、急だったね……」

「文芸部の部室カオスでしたよねー」

「それ、言わないで……」

 とか、

「今日、もしかして聞き出すの作戦立ててた?」

「はい、今日絶対聞き出してやろうと決心してきました」

「うわー……」

 とか、

「俺絶対××かと思った。だって……俺はありえないなって……」

「いやいや。私も思いました。私はないなーって」

 とか。

 やばい四時半。そろそろコーヒー切れてきた。サイゼで一番書きたいことは書いたから、今日一番書きたいこと書こう。

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