単語と音楽と、水曜どうでしょうの一日。

 タルティーニの「悪魔のトリル」を聴きながら、この記事を書こうと思います。じっさい書くつもりなのは、わりと平穏だった私の今日一日のことですが。

 バロック音楽がけっこう好きです。ねっとりとした演奏をさがしています。端正なのも良いけれど、でも、私は粘っこいバロック音楽が聴きたい。それにしても、「悪魔のトリル」は曲そのものはもちろんのこと、エピソードがたまらないですよね。タルティーニが悪魔に魂を売り渡してつくられた、というこの曲。悪魔の寵愛。背徳はどうしても、甘美と繋がってしまいます。

 そして、今リビングにいるのですが、テレビでは「水曜どうでしょう」が流れています。「水曜どうでしょう」は薦められて観始めたのですが、もう嵌まってしまってどうしようもありません。

 しかしちょっと言わせてもらえれば、「悪魔のトリル」と「水曜どうでしょう」が同じ場所に存在することって、なかなかなかったと思うんだよね。



 楽しかった三日間が終わり、その余韻に浸りながら、今日は一日自宅にいました。珍しいことです。私は何もない日は、たいていの場合喫茶店に向かうから。しかし何せ今日は暑くって、引きこもることを決心しました。

 お昼はコンビニのエビグラタン、とシュークリーム。シュークリームの、贅沢さが好きです。あの、これでもかってくらいに詰まったクリーム。クリームが、溢れてきたりしちゃって。その余ったクリームを食べるのは、やっぱり、許された贅沢です。

 お昼を食べながら「水曜どうでしょう」をみて、食べ終わっても、その後45分くらいはみていました。もう、面白くって。この雰囲気が絶妙です。この間マレーシアのジャングル探検をみたのですが、皆さんの駄目さ加減がわかってから、ますますあの四人組が好きになりました。

 そしてまあ仕方ないので、英単語を始めました。夕方までかけて、500か600個くらいやったかなぁ。しかしその代わり、他のことほとんどしていないっていう。極端なんです。

 単語をやっていると、単純暗記になってしまうときがあります。単語に言葉を当て嵌めて、丸暗記してしまう。でも、それじゃあ面白くないんですよね。英語の世界が、無機質になってしまう。紙の上から一歩も出ない、白黒の世界。それは、もったいない。私は余裕があるときには、自然、単語からイメージを連想します。jealousな鋭い気もち、stabするときの痛い決意、disregardの悲しみ。そして、それらがつかわれたときのことを思う。ずっとずっとつかわれてきて、何の縁か、異国の単語帳に載った言葉たち。繰り返し繰り返しつかわれてきて、思いが込められてきたってこと。それらに一瞬だけ、思いを馳せます。こうして私の、単語への愛着は深まってゆきます。と言うよりか、こうした微妙なニュアンスがあるから、私は英語が好きなんです。(いつかこれをテーマに、記事をひとつ書くかも知れません。)

 ところでsacredって、やっぱりサンスクリット語と関係があるのでしょうか? こういうちょっとした発見が、受験勉強のささやかな救いです。


 と単語について書きましたが、ずっと集中してやっていたわけでなく、何回かパソコンを開き、音楽を聴いていました。

 ビリー・ジョエルを、久々に聴いた。やっぱり良いなぁ。言語的センスも音楽的センスも、私に合う。"We didn't start fire"には、勢いがある。俯瞰できるし、だからこそ主観的にもなれる曲。"Stranger"は、とても良いこと言っている。嘆くわけでなく騒ぐわけでなく、しずかに直視している感じがする。

 ビートルズの"Help!"も、久しぶりに聴きました。中学生のとき、深く激しく共感した曲。"Help!I need somebody,Help!Not just anybody"理屈でいけば矛盾しているのだけれど、でも、わかってしまう。とてもわかってしまう。これをはじめて聴いたとき、英語を読めることに喜びを覚えた記憶がある。英語のニュアンスというものを、知った。

(ここで、「悪魔のトリル」から音楽を変えました。ビリー・ジョエルです。「水曜どうでしょう」は、いまだに流れています。ミスターのバリケードです。ふにゃふにゃのマットです。ミスターは、よくやったと思う。)

 あとは、「炉心融解」を何回か聴いたり。これ、好きです。それと定番、相対性理論。最近、「シンデレラ」がきてます。じつは以前は、そうでもなかったのだけれど。

 それ以外には、音楽ではないのですが、ちまちまと「水曜どうでしょう」をみていました。東京二泊三日70km。やっぱり「水曜どうでしょう」は、良いね。思った以上に、嵌まってしまったみたいだ。



 そんなこんなで、あっという間に日が暮れてしまった一日でした。単語と音楽と、水曜どうでしょうの一日。

 今からまた(できれば)勉強をして、その後は本を読んだりものを書いたりしたいと思います。

 明日はもうちょっと、頑張ります。受験生的な意味で。

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