精神疾患 患者A

@rorosuke3

第1話 幼少期の話


  私は物心ついたときから

 よく不思議な恐怖に囚われていた。



 覚えている中で一番初めの恐怖は

 自分が自分ではないように感じられることだった


 自分が見ている景色

 触っている感触

 話している声


 本当に自分がしている事なのか

 感覚が鈍く、

 自分の周りにはフィルターがかかり

 手を伸ばしてどこを触っても

 自分が触ったという感覚がなかった。


 この感覚は幼い私を恐怖に陥れた。


 この頃私は母親に

「私って私が喋ってるよね?私ってここにいるよね?」

 と 謎のような質問をよくしていた。


 母は大丈夫だよ、と答えてくれていたが

 きっと何を言ってるのかと内心呆れていたことだろう。



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