レベル99と勘違いされた1未満のレベル0.99~コミュ障だから仕方ない~
PENGUIN
プロローグ-勘違いの始まり
第1話 僕のステータス『表示』がバグってる
「レベル99!?」
「ばかな!」
「ありえない!!!」
「レベル『表示』は正常なのか!?間違いでは?」
「いえ、どの測定器も『正常』です!機械の故障はありません!」
「10人の『鑑定』能力者の『鑑定』結果もレベル99と言っています!」
「な、…人類最高峰はまだレベル5だぞ!?」
「我々はどうやら神を見つけてしまったようだ。」
(とかなんとかみんな言ってるけど僕の『測定』能力…レベル0.99なんですけど!?)
引っ込み思案で口下手な僕はそんなこと口が裂けても言えなかった。ってか、口が裂けたらまともにしゃべれないと思う。
---しばらく大人達が話し合った後、そんな僕の気持ちも知らない大人達は僕に恐怖し、僕の機嫌を損ねないよう慎重に話しかけてくる。
「
胸に『ラボ統括責任者』と書かれたバッチを付けた一人の男が言葉を選びながら一人の14歳の少年に土下座してお願いする。
最後の言葉を言うタイミングで後ろにいた人達も続けて土下座し、一方的な願いを突き付ける。
レベル5が最高峰。レベル6はまだまだ研究段階でそのレベルに人類がいけるか怪しいとされている。
だが、さらにその先のレベル7となれば『理論上』はどんな能力であっても、『この世界を滅ぼせる』程だという認識がある。『理論上』は地球も太陽も簡単に壊せると判明している。そう、『理論上』は。
もし、仮にレベル7がいたら『神』と言っても過言ではない。なにせ『理論上』は『天地創造』が可能だからだ。
そして、その『理論上』最強能力レベル7をはるか上をいくバケモノ中のバケモノ…『レベル99』が現れた。
(いや、僕、レベル0.99なんですが?)
「…うん。」
これが精一杯だ。むしろよく声を発せたと褒めていいくらいの頑張りを少年はみせた。だが、この頑張りはみせなくてよかった。
そこにいた人達は安堵し、泣く。大の大人が、泣く。少年の言葉に安堵し、泣く。こんな異様な光景は作らなくてよかった。こんな喜劇作らなくてよかった。
レベル5というのが最高のため、レベルの二桁の表示が今まで無かった。一桁の表示しかないと思っていた。それが、小数点も含めれば『0.99』という四桁の表示になる。・・・下二桁の表示というエラー。バグを起こす。これが原因。これが始まり。このことを知っているのは少年だけ。だが、少年は言えない。この真実を。
それは、仕方がない。だって少年は人見知りの引っ込み思案の口下手だから---。
ここから始まる大勘違いストーリー。開幕。
レベル99と勘違いされた1未満のレベル0.99~コミュ障だから仕方ない~ PENGUIN @00penguin
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