パロディ・オブ・ララバイ〜そのころの地獄〜3

 *



「なんか、近ごろ、猛さん。ふんいき変わりましたよね」


 秋の不二村。

 蘭はいつものように、猛と散歩中。

 自分がリプレイをくりかえしていたと知って、しばらくのちのことだ。


「えっ? そうか? どのへんが?」

「どこがっていうわけじゃないけど……なんとなく。オリジナルの猛さんみたい」


 猛はふりかえって笑う。

 ニカッと白い歯が、西日にまぶしい。


「そうか? きっと、地獄の閻魔さまに嫌われたせいだよ」

「なにそれ」

「なんでもない」


 あははと笑いながら、猛は蘭の頭を抱きよせる。


 猛の胸に、もたれているときの安息感。ほんとに昔に返ったみたい。

 なんだか、とても、なつかしい……。




 シリーズ第三話へ

(ただし未完結)

https://kakuyomu.jp/works/1177354054895502765


 番外編へ(完結)

https://kakuyomu.jp/works/1177354054890857552

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東堂兄弟の探偵録 出雲御子編〜第2話 幼形成熟BOXのララバイ〜 涼森巳王(東堂薫) @kaoru-todo

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