7・雪国(昼)

 一面の銀世界。

 広い雪原の真ん中に、ヒューイと雪花がいる。

 雪花はトウモロコシを食むように、ヒューイの首筋を噛んでいた。


ヒューイ「おい、もう俺を噛む必要は無いだろ? それはとっくにイギリスで済ませたはずだ」


雪花「すみません。でも、ヒューイ様の首を噛むのが楽しくて」


ヒューイ「まったく、お前は」


 ヒューイはそっと雪花を抱きしめた。


ヒューイ「愛してる、雪花」


雪花「……私もです、ヒューイ様」


 極寒を運ぶ北風が二人を包む。

 しかしヒューイが寒さを感じることは、もう二度とない。


 ―END―

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スノー・レディ ~それでもあなたを愛してる~ 蝶知 アワセ @kakerachumugi

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