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 丸まった試験の成績を鞄に押し込んで帰った私は、やはり当然、激烈な叱責を持って出迎えられた。必死に詰め寄るそいつらは、私にとって凡そどうなろうと知ったことではないことばかりで、私を責めたてた。「心配」だの「悲しい」だの「情けない」だのと繰り返された挙句、決まりきって「責任」と「自分勝手」に行きつく、いつもの空っぽな説教だった。

 結局のところ「考え直せ」だ。もっと突き詰めれば「この通りにしろ」。

 好きにすればいい。好きに言えばいい。

 だいたい、私が、果たしてどうなるかも知らないままにしてこんなことをしでかしたと本気で思ってしまっているあたり、既に浅かった。そしてその私がその事実を主張したところで、聞く耳を持ってくれるひとではないこともわかりきっていた。

 知った上でやっていて、理解して納得して、それでその場に私はいるのに。

 ――唯一。

 逃げるな、と言われた時には。

 その目に向けて箸でも何でもとにかく尖ったものをぶち込んでやりたいくらい、頭に血が上ったりもしたけれど。

 案外簡単に日常は壊せる。それでもお風呂には入るし、歯は磨くし、寝て起きれば肩だって痛くなった。頭の奥に染みついた眠気は、恐らく、疲労に対して休息の足りない証拠だ。

 七時半には部活が始まる。朝は早かった。始まったばかりなのに、夏の終わりが見えている気がした。

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