小さいおじさんは都市伝説になるくらい有名ですが、おばさんとなるとあまりネタにされないような気がします。しかし、おじさんがいるならおばさんだっているのです。そして、このおばさん……、古き良きおばちゃん、その名はヨシエなのです。
最初はね、屁ばかりこいて口うるさいトドみたいな彼女に、笑いつつも「こんなんいたらイヤだなー」と思うわけです。
それが回が進むたびに、愛くるしく、そして頼もしく見えてきてですね。
小さいおばさんのいる生活がうらやましくなるのですよ。
いや、ほんとにいたら……ちょっと困るでしょうが……
サクッと読めるショートショート形式の連作なので、隙間時間にひと笑い、いかがでしょうか? ヨシエおばさんの虜になることまちがいなしです。
一度はプロポーズされた彼氏と別れて、傷心中のみくちゃん28歳。家事はしない、夕飯はお総菜ばかりと言うだらしない生活をしていたせいで、愛想をつかされてしまったのでした。
そんな彼女の前に現れたのは、小さいおばさんのヨシエさんでした。
小さいおっさんではなく、小さいおばさん。中年太りでドドのような体をしている、みくちゃんにしか姿の見えない妖精みたいな存在。いえ、こんなことを言ったら、妖精さんに失礼ですね。このヨシエさん、現れてはおせんべいをかじったり、横になってテレビを見たり。オバサンを絵に描いたような人で、一緒にいると疲れる存在なのです。
しかし、それでも主婦は主婦。だらしのないみくちゃんのためにやかましい笑い声を上げながら、買い物術や料理を教える毎日。
こんなうるさい師匠を持って、ムカつくこともありますけど、どこか憎めきれずにいる自分がいる。
うるさくておかしな小さいおばさんとの、奇妙で愉快な共同生活。新感覚のコメディドラマです。
皆さんは、『小さいおっさん』と言うのをご存知でしょうか?
数センチ程度の身長しかない小人の中年男性で部屋の中などに現れてはすぐに姿をかくす、そんな都市伝説です。
ズボラなのが原因で同棲中の彼氏に出ていかれ、傷心中のフリーターみくちゃん。そんな彼女の前に現れたのがそんな小さいおっさんならぬ、小さいおばさんでした。
この小さいおばさん。現れるなりおばさん特有の(?)おせっかいを発揮して、やれ惣菜ばかりはダメだの、やれ買い物はこうした方がいいだの、頼んでもいないのにあらゆることに逐一口出ししてきてうるさいことこの上ない。普通こう言う得体のしれない存在って少なからず怖さや気味の悪さを感じそうですが、小さい以外はあまりも普通のおばさんそのものなので、そんなもの感じる暇もありませんでした。
そんな小さいおばさんヨシエさんはなぜかみくちゃんを気に入り、毎日のように現れるのですが口うるさくおせっかいなこの人とも、いつの間にか絆が芽生えて……なんてことになったかとうかは分かりませんが、とにかく賑やかな毎日を送ることになります。
いてくれて特別嬉しいなんてことはないけれど、疲れた心を忘れさせてくれるヨシエさん。自分のところにも来てくれないでしょうか?
うーん。来たら来たで、すっごく扱いに困るかもしれません(;´∀`)