【選択肢】グラウンドの場合
彼は僕を軽々と抱きかかえ、校舎の外に出る。放課後なのでグラウンドは部活動をしている生徒でいっぱいだ。
そんな中、僕はグラウンドの真ん中に立たされる。男子生徒の何人かが僕の周りに集まってくる。そして、Kは右足を少し上げ、かかとで僕を蹴った。あまりの痛みに身体を丸める。体の小さい僕は地面を転がる。
さらに、周りにいた他の男子生徒までが僕の体を蹴り始める。僕は声をあげることもできないし、手も足も出せない。そもそも、そんなものは生まれた時から持っていなかった。何も抵抗できないまま、僕は地面を転がり続けた。
するとある瞬間、体に強い衝撃が走った。Kのかかとだ。同時に、視界が回転する。Kの力は強く、僕は飛ばされるようにグラウンドの上を移動した。
真っ白になりそうな頭の片隅で、笛の音が聞こえた。それからKたちが笑いながら何かを話す声も。
これが僕の日常だった。今までだってそうだったし、これからもこの日常は続くだろう。
だって、これが
蹴られる 小説版 須戸 @su-do
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます