母、帰る
05/17 03:14、異世界2日目。
とっくに夜は明けていた。
昨日の夜明けに06:00に時計合わせをしたから、この世界では1日は24時間未満の可能性が高い。
昨日覚えたことを整理してみる。
舌打ち2回は拒絶、否定。首を横に振るのも同じ。
舌打ち1回は多分だけど同意、肯定。首を縦に振るのも多分同じ。
こっちは簡単な確かめる方法ができたから試してみよう。
なんせこれには気を付けないと、地球でさえ北欧の一部だったかには、肯定は首を横に振る、否定は首を縦に振るという習慣のある地域も存在するのだ。
それと、村人A=「ヌーラワジ(仮)」(仮)にしているのはヌーラワジが村の名前か、家名か個人名かそれとも役職で“農民”とか“(既婚)女性”とかなのか全く絞り切れていないからである。
これももう少し絞ってみよう。
寝床から起きると木箱の上の木の椀に水が注がれていた。
大変ありがたいことである。
踏み出した足はじゃりっとしていた。
寝る前に靴を脱いでいたこともあって、今の今まで気が付かなかったが、土足で他人様の家の中に上がり込んでいたのだ。
申し訳ないことをした。
水を飲み、土間か
やはりというかじゃりっとするし、ほこりっぽい。
現代日本人である私には正直ちょっときつい。
このまま家にいると健康に良くなさそうなので、靴を履いて玄関先へ。
外に出ると、遠くに見える家々は同じようなみすぼらしさで、現在居候している家が特別に貧乏なわけでもないらしい。
ただ、井戸や川からは遠く、若干の不便さは感じる。
そうこうしていると水くみから帰ってきたと思われるヌーラワジ(仮)とその近くに小さい気配が2つ。
「お帰りー」日本語は通じなかったが、起きていることは伝わったようだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます