Usual everyday!

家を後にした僕は全力疾走した。

それはもう、急いだ。

1分も経たずに走るのをやめた。

やめたと言うより、走れなくなった。

疲れた。辛い。ダメだ走れない。


そう思いながら駅に着いた。

時刻は7:59 1分短縮できた。 やったね!


頭の中でそんな事考えながら、次の電車を待つため駅のホームのベンチに腰を掛けた。

次の電車は8:15 来るまで何していようかな


時刻は8:01 自分と同じ学校の制服を着た女子生徒が走っていたのが分かるくらい息を荒立てて電子版を眺める。


「あぁー、頑張って走ったのに間に合わなかった。」

「こんな事なら走らないで歩いてくれば良かった。」


と女子生徒は悲しそうな顔をしながら、不機嫌そうに呟いていた。

僕はにやけ顔隠し、笑いを堪えていると

女子生徒と目が合い彼女が話しかけてきた。


「ひどい、今笑ったでしょ!」


僕は驚き、慌てて返した。



「ごめん、笑うつもりは無かったんだ」


笑いを堪えつつ答えると彼女はちょっと不満そうに


「ほんとに?」

「って同じ学校の人だ!」


彼女が驚いた顔で衝撃の一言を放った。


「当たり前じゃないですか!」

「この駅は後星学園の生徒しか使えないよ」


と笑いながら彼女に説明した。

すると彼女は顔を赤くし


「そうでした。」

「これはお恥ずかし」


彼女は数ヶ月前に転校して来たのだから忘れていたのも仕方ないだろう

僕が笑っているのは面白い訳ではなく

可愛く、自分まで顔が赤くなりそうなので 笑って誤魔化しているだけだ。

そんな事を想っていると


「ところで君のお名前は?」


そう聞かれて多少ショックを受けた。

何故なら同じクラスなのに覚えられていないからだ。

まぁ、最近体調がよろしくなくあまり登校出来ていないから仕方ないだろう。


「同じクラスの果乃七次希ですよ」

「話すのは初めてだと思うんだけど」

「緒川 碧暖さんだったよね?」

「よろしくね」


僕は彼女の名前を知っていたので自分名前を伝え、緒川さんに自己紹介をすると彼女はまた驚いた顔をしていた。


「あれ?」

「私自己紹介した、、、?」


驚いたり困ったりと忙しい人だ想いつつ


「緒川さんの転校初日には居ましたよ?」


彼女はまた頬を赤く染めて


「そうですよね」


そう言う彼女顔がなぜか悲しげに見えた。

そんな事を想いつつ話を変え、彼女が笑ったり頬を赤く染たり少し怒ったりを繰り返し会話が弾んだ時刻は8:10







時刻は少し戻り8:05


「鍵が、対象との接触」

「如何なさいますか?」


サングラスをかけたスーツの男が碧暖と七次希の様子をビルの屋上から伺っている。

男は女性と通話をしているようだ


「そのまま様子を見ていろ」


女性は言い、男は


「わかりました」


と、通話を後にした。

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君に逢えますか 鴉ぼっち@元ガー @genga-69

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