Who are you?

夢を見た。

自分に似た別の人が寂しさや、不安に押しつぶされそうな、そんな夢

内容は、大切な人が死んでしまい、凄く時代を感じた夢だった

まるで自分が凄く昔に体験したような感覚

そんな事を想いながら目を覚ますと


「なつーー?」

「七次希ぃー?」

「朝だから起きてきてー」


(なつとは家族での僕のあだ名)

母の声がする。

朝から大きな声だ。

そう思いベットから起き上がろうとすると、

大きな足音を立て、母が部屋に入ってきた。


「なつ、起きてたの?って」

「なんで泣いてるの?」


僕は母の声に驚きつつも頬に触れてみると涙を流していた。


「まぁ、いいや」

「下に降りてきな、ご飯できてるよ」


僕は濡れた目元や頬を拭いながら


「うん、わかった。」


と返事を返した。

学校の支度を整え、1階に降りた。

食卓に降りると、母が食事を取っていた

(母の名前は花穂、見た目は幼いけど胸はまぁ、デカい。 年齢は不詳。

時折見せる姿はやはり2次の母だった。)


僕は母に訪ねた


「あれ、結衣は?」

「いつもは結衣が起こしてくれるのに」


(結衣は妹で、今年で15歳 中学3年生

中学生なのに体は大人の女性を感じる。

いつも起こしてもらっているのだが、その起こし方が優しすぎて毎回時間ギリギリまで眠ってしまう。 優しさに甘えてしまっているのかもしれない)


そんな事を想っていると母が


「結衣ならもう学校向かったわよ」

「最近仲良くなった友達が近くに住んでたから、今日から一緒に行くって張り切ってたよ」


(何だそうだったのか、安心した。

甘えすぎて嫌われたのかと思った。)


と、心の中で思っていると


「声に出てるわよ」


母に指摘され、自分でもびっくりした


「まじ?」


母に訪ねると無言で頷いた。

辛い...

落ち込んでいると母が


「そう言えば、結依から伝言」


僕は母に「なに?なんて?」と少し嬉しそうに聞いた


「なつ兄は僕に甘えすぎるから、これからは1人で起きてね!?」

「だってさ笑」


母が笑いながら妹の伝言を伝えてきた

(ちなみに妹は僕っ子だ。 幼い時に自分の真似をし始め、一人称が僕になったらしい

直す気も無いみたいだ。)


「嘘でしょ?!」

「妹Loveで、妹無しで生きられない体にしておいて今更?!」


と冗談交じりて母に返すと


「いい加減自分で起きろ」

「そして妹離れしろ。」


と母は哀れむ顔で僕を睨む


「それで、あんたなんで朝泣いてたの?」


と訪ねてきた。


「んー、なんでだろう」

「確か夢で、」


と話を遮り、驚きつつも母は


「夢?夢で何を見たの?」


驚いた。 母が夢でこんなに食いつくなんて思っても見なかったからだ。

僕は続けて


「夢で自分に似た人が出てきて、凄く悲しんで、不安になってたような夢?かな?」


話を聞いた母は険しい顔をしていた。

普通は困ったり笑うとこだと思うんだけどと思いつつ母を見ていると、母はこちらに気付き話を逸らした。


「そう言えば明日、なつの誕生日よね?」

「なにか、欲しいものかしたいことある?」


僕の誕生日、11月7日 17歳になる。


「えー、いつもみたいに家族だけで食事で良いよ」

「父さんにも一応声掛けてさ」

「顔覚えてないけど」


母が困った顔をしながら


「ええ、伝えるだけ伝えておくわ」

「あの人、私の連絡も返さないから来るか分からないけど」


僕は作り笑いしながら

「うん、お願い」

「いつもごめんね、ありがとう」


そう伝えた。 湿気た空気になった。

(父は科学者で研究室に篭もっているらしい

幼い頃に行ったことがあるらしいが幼い頃の記憶を僕は覚えてない)

ふと時計に目を向けると時刻は7:45

駅からは歩いて15分かかる

電車使って学校に向かうのだが不幸なことに

発車時刻は7:55

5分足らない、走れば良いのだが運動は苦手


「ちょっと待って、なつ時間!!」


僕より先に気付いた母は取り乱しながら声を荒らげた。 叫ぶに近い。


「あぁーーー」

「やばい、行ってきます!!」


僕は急いで玄関に向かい、靴を履き、家を後にした。

母は慌てながら

「いってらっしゃい」

と笑顔で見送った。






(...)

「もしもし、咲さんですか?」

(...)

「花穂です」

(...?)

「えぇ、そうです」

「七次希くんの事でお話が」

(...)

「実は、記憶の混乱が始まっています」

(...)

「えぇ、わかりました。」

「等々、明日ですね」

(...)

「はい、では後ほど」


誰かと電話終え、ため息をつく花穂

その顔は悲しそうだった。

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