第3章までのあとがき
読者の皆様、この作品をお選びいたただきありがとうございます。
おそらく初のラブコメとだと思うのですが、なかなか良い成果が出て、自信が持てました。
ずっと『恋愛』の世界に生きて、鬱陶しい恋愛ばかり書いていたので、とても楽しく執筆できました。この作品がひとつのターニングポイントになるといいな、と思っております。
さて、制作の裏側を。
この作品を書き始めた時、わたしはback numberの『高嶺の花子さん』にのめり込んでおりまして、『友達の友達』という短編も書いたんですけど、どうせならやっぱり『友達の彼女』という絶望でき展開がいいよなぁと、ここまでは恋愛脳で来てたわけです。
本編とは逆に、西くんは東さんを好きで、好きで、好きなのに彼女はいつも笑ってするりと躱してしまうような物語になるはずだったんです。なので、第1話はあんな感じで。
ところが第2話からは勝手にふたりが話し始めて、東さんはとんちんかんな子になっていくし、西くんはありえない程論理的に話を進めようとする堅物に……。ちなみに西くんの話し方は、村上春樹さんの小説の登場人物っぽくしています。全然そうじゃなかったらごめんなさい。
さらに東さんは天然に拍車をかけて暴走し、当初の予定通りに(?)西くんを混乱させてくれました。
まぁ、はっきり言って東さんてなんなんだ、とわたしも思っています。歌の歌詞のように、彼女を陥落するのに黒魔術はいらなかったし、逆に西くんは黒魔術をかけられちゃったかもしれません。
でもわたしは東さんが好きです。緋色のワンピースをふわふわさせながら泳ぐように着て、パーマとカラーで傷んだ肩までの髪をゆらゆらさせて、頭の中はカルフォルニアな彼女が。自由で、とても魅力的に見えます。
西くんは当初、第1章で主人公として話をぐんぐん引っ張ってくれたことに感謝しております。西くんの話し方が好きです。どんな時でも落ち着いて論理的に話してくれると、安心できるんじゃないかなぁと思います。
その上で、手くらい繋いでくれてたらいいですよね~。理系という設定ですが、頭の中は文系なんじゃないかと思います。
第2章は、西くんの元カノがどんな人なのかなぁと思って書きました。元々、小さくて一生懸命な子という設定だったのですが、娘と悪ノリして書いていたらストーカーになりました。妙ちゃんのストーカー度をどれくらいにするかを調整するのが難しかったです。
好きすぎたら、ここまではしちゃうかもしれないなぁというギリギリの線を狙いました。東さんには酷な仕打ちだったと思いますが。彼女はおそらく、常に自分の方が西くんを好きなんじゃないかと怯えてると思うので、あれで一山越えたんじゃないかと。
第3章は書こうか迷ったんですけど、つまりラブコメの世界では色んな物事を順序だててはっきりさせる必要は無いのではと思ったんですけど、ラブコメ路線から外れてもそこの決着をつけようと思いました。
お陰で西くんはすっかり陰鬱な男に成り果て……北澤くんの方が東さんには向いてるんじゃないの、的な話に……。北澤くんは彼なりに東さんを大切に思っているところが好きです。
西くんは自分に自信がなかったのか? それは大きな謎です。
第4章は書きたいという気持ちが強いんですけど、もう少しネタを寝かせてからにしたいと思います。
ところで。
このくだらない話、書いているうちに10万文字になったんですよ!(笑)
文庫一冊分ですよ!
カクヨムコンに出せばよかったかも~(笑)
出しません。
当初、長く書くと思ってなかったので別のコンテストに出してしまいました!
とにかく、方角的に正反対な西くんと東さんは、地球上をぐるりと歩いて巡り会ったのかもしれません。
そんな運命的な結び付きがふたりをこれからも強く結び付けてくれると作者としてもうれしいです。
また、ラブコメ書けるかなぁ。
できればもう一本、書いてみたいものです。
書いていてとても楽しかったので。
こんなに楽しい機会を与えてくださった皆さんに感謝の気持ちを。
PVがあんなに伸びなかったら第2章から先は無かったんですよ!
ありがとうございます。
よかったらこれからのつきなみの作品も応援よろしくお願いします!
とりあえず、今はちょっとノリは軽めだけど真面目な話を書いています。
『西くんと東さん』は、キャラクターがどんなに大切かという勉強になりました。今後、活かしていきたいと思います。
――2019年10月 台風19号到来の中で 月波結
西くんと東さん 月波結 @musubi-me
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