第4話 野外学習準備
私達姉妹とヒナとチドリたち姉妹と出会って二年が経過しようとしていた。
私とヒナが五年生。
ミオンとチドリが三年生になっていた。
二年で私達姉妹は姉妹と呼べる関係になってきたんじゃないかと思う。
ミオンは少しスキンシップが増えた気がする。
一緒に学校にも行くようになって。
たまに手を繋ぐようになって。
たまに一緒に寝るようになって。
一緒に寝るときはミオンが寂しい時やそんなときなのだけど。
どうなんだろうと思ったが、あの姉妹に比べればまだまだ軽い方だと思う。
今もいつも一緒に寝てるみたいだし。
「あんたはなんでにやけてるのかしら?」
お昼ご飯を一緒に食べているヒナが私に向かって話しかけている。
「にやけてた?」
「ええ、ミオンちゃんのこと?」
「まぁそんなところかな」
意識はしてないのだけど、そうなんだろう。
進歩しないことはある。
それは私の友達関係だ。
私の友達はヒナしかいない。
ヒナと遊んでれば満足だし、ミオンと一緒にいれば満足だし。
「それはいいけど、野外学習の準備は進んでるかしら?」
「へ?」
そんな話あった?
「泊まりであるってずっと言ってたわよ」
ヒナから聞くと土日を挟んで月曜日から出発らしい。
準備してないから土日が忙しくなりそう。
学校が終わり、親に説明して準備を手伝ってもらう。幸いにも家であるの物で大体は事足りた。
が泊まりの日用品が無く、私はヒナを誘って買いに行こうと思い、私はスマートフォンを起動させて、メッセージアプリを立ち上げる。
親に買ってもらったスマホだが、クラスメイトはほとんど持ってないのらしいのだがヒナは持っていて助かった。
(日曜日暇?買い物に付き合ってほしいんだけど)
と送るとすぐにメッセージが返ってきた。
(いいわよ)
そして日曜日の予定が決まるのだった。
その日の夜ミオンが私の部屋を訪ねてきた。
「ん?どうしたの?」
私はいつも通りにミオンに語りかける。
「お姉ちゃん、どこか行っちゃうの?」
目をうるうるさせて上目遣いで私を伺う。
ほんとにこの子は
可愛すぎるから困ってしまう。
お風呂上がりからか髪がいつもより艶めいている。
いつも見ているはずなんだが
「1日だけね。学校のイベントでね」
「そうなんだ」
少しトーンが落ちてる。
私がベッドに座ってる横にちょこんとミオンが座る。
と私を抱きしめる。
「寂しいな」
「1日だけじゃない」
「それでも寂しい」
それもそうか、私達姉妹が初めて会って。
初めての別々の夜となる。
一緒に寝たのは言うまでもないが初めて私から
「寝よっか」
と誘ったのだった。
日にちは過ぎてヒナと買い物に行く日曜日。
さてと
すぅーすぅーと寝息をたてて寝るミオンを起こさないようにベッドを出る。
う~ん最近一緒に寝ることが増えてきたなぁと思う。
昔は週に一、二回程度だったのだけど、今は一人で寝ることの方が少なくなってきている。
いつも一緒に寝てる人に比べればね
朝昼兼用のご飯を食べて、服を着替える為に改めて部屋に向かう。
昨日喋っていたら寝るの遅くなったんだよなぁ
と思う。
ほんと凄く仲良くなれてきて嬉しい。
理想の姉妹に近づけれて嬉しい。
ミオンの寝顔を見てるとほっぺ柔らかそうと思い指さきで優しくつつく、
柔らかい。しずむ。
「う~ん」
これ以上やると起こしてしまう。
さてと、服を着替えようとすると
「お姉ちゃん。おはよう。」
「ごめん、起こしちゃったかしら」
振り返りミオンのことを見る。眠た眼だがはっきりと私をとらえる
笑顔になったと思うと着替えてる私を見て少し驚いた表情になる。
「お姉ちゃん、どこか行くの?」
「うん。泊まりの用意とか足りないもの買いに行く。」
「誰と?」
「ヒナだよ」
少しほっぺを膨らせてむすぅーっとしながら
「そう、行ってらっしゃい」
と声をかけられて私は家を出るのだった。
「そっちの妹はどんな感じ?」
と私はヒナに質問する。
「めちゃくちゃ機嫌悪いわよ。大変よ…ほんと」
溜め息をついて頭を抱えるヒナ
やっぱりそうなんだと安心する。
「うちは少しだけど機嫌悪いかな」
チドリが機嫌が悪くなるのは見なくても分かる。
「ミオンちゃん。ほんとあんたにぞっこんになったわね。最初に比べたらすごいことだわ」
「そうだね、私的には嬉しいからいいんだけど」
二人で妹の会話をしながら歩く姉二人なのであった。
積み木って崩したくなるよね。 香花 @love1ayase
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