浜辺で出会う恐怖

お盆も近づいてきたある日に浜辺で釣りをしていた。

朝から頑張っていただけあって釣果は快調。

夏の暑さはあったが、日焼け止めやサングラスなど準備は万端であったためもうしばらくは粘れそうだ。

海も静かで、どこからかウミドリの声も聞こえてきている。

今日は楽しい釣り日和になりそうだった。


昼からもだいぶ過ぎてクーラーボックスもそれなりに重くなった。

ここいらで帰ろうかとサングラスを外すと、ふと気づく。

空があまりにも暗くなっている。

仄暗い雲が立ち込めていて、さわさわと生ぬるい風が吹いてくる。

ウミドリの声も聞こえなくなっていた。

今すぐ帰ろう。

そう思った瞬間、白光が閃き数秒後に雷鳴がなり響く。

怒鳴られたときのように、押しつぶされそうな空気があたりを包む。

周りにいた釣り人が一人もいなくなっていることに今更気づく。


さっきまでは何ともなかったのにと愚痴りながら、慌てて道具を片付ける。

雷が鳴っているとき、釣りをするのは危ないと聞いていた。

道具を持ち、急いで車まで戻ろうとする。

ちょうどぽつぽつと雨が降り出してきたところで、足早に移動する。

砂浜から堤防へと乗り越えようとしたそのとき、誰かに呼ばれたような気がして海側へ顔を向ける。

空はさらに暗みが増し、雨がより強まってきていた。

浜辺にはもう誰もおらず、波の音がするだけだ。

やれやれと思い、駐車場のある方へ向き直る。

そのとき。衝撃が。



日本では1年で20人程度の人が落雷にあい、8割の方が亡くなっています(警察白書)。ゴルフや釣りなど開けた場所で受ける事故、木や電柱のそばにいて受ける事故など、どこにいても落雷の危険はあるようです。

恐ろしい話です。皆様もお気を付けください。


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怖いけれど、そうじゃない @samex

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