それは期間限定の恋だった。

ずっと気になっていて、ようやく付き合うことができた彼の心の真ん中には、いつもあの女の子がいた。
きっと彼にとって、あの子は何よりも大切だから。私が付き合えるのは、あの子が大人になるまでの間だけ。これはそんな、期間限定の恋。

いつかは別れると分かっている。それはとても切ない恋ですけど、それでも好きと言う気持ちは止められません。
初っぱなから悲しげな雰囲気が漂っていますけど、読み終わった後には、焦る気持ちも、微かに抱いていた期待も、中々きのうのものになってくれない悲しみも、その全部が無駄ではなかったと思える、暖かな読後感がありました。

切ない恋でも、ただ悲しいだけでは終わらない。前向きな気持ちになれるお話です。

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