古着×スケボはレベル高い

ずっとファッションが好きだった。


高校生になるにつれて古着の魅力に取り憑かれ、まあ、安いからとゆう理由もあるが、古着屋のお宝が眠ってる感がたまらなく好きだった。

母も古着屋が好きで、昔は古着を着ている母を見て、誰が着てたか知らない服をよく着れるなと思っていたりしたが、今は古着屋さんでお気に入りの1着を見つけた時の特別感と、いい服に出逢えた〜とゆう達成感みたいなものが私はたまらなく好きで、母の影響なのかは分からないが、今思えば古着好きのお洒落な母に感謝している。

古着の魅力は、同じ服に出逢えないかもしれないということだと思っている。

普通のショップで服を買えば、そのとき売り出しているものであれば割と街でバッタリ同じ服を着ている人と出くわしてしまうケースがあって、知らない人とペアルックをしているような恥ずかしい気持ちになるのだが、古着の場合、それがあまりない。

「それ可愛い!どこの?」「これ?古着屋で買ったの」が、好きだ。

でも決して、古着屋の服しか着たくないというポリシーのようなものはなくて、本当はショップで欲しい服があっても、なかなか高くて買えないことや、財布と相談した結果、古着屋で探すか、となることが多い。


「古着好きな人ってよくない?」

「古着好きなだけで、3割り増しだよね」

と、アキと馬鹿な会話を繰り返しながら、私はiPhoneの画面を見る。

「誰からのLINE待ってるんだっけ?」

「こないだ話した大学生の、てか別に待ってるわけじゃないけど、なにしてんのかなーて」

「ああ、あの夜バーテンのバイトしてるやつか!まず大学生な時点で無理だしそれに加えてバーテンって、あんた辞めなそんないかにもウェイ系なやつ」

「確かにごもっともだけど、意外とね、ウェイウェイしてないのよ、それが。古着が好きで、暇なときはスケボしてるらしい」

「古着×スケボはレベル高い。けどね、やっぱり20代後半がいいよ、セレクトショップの店員とか、もっと落ち着いてる年頃のね。こないだあのお洒落バーでLINE交換した男かっこよかったじゃん!あれ絶対ユウのタイプでしょ」

「確かにあれはタイプだったあ〜、、スケボ抱えててさ、絵で個展開きながら趣味でDJだからね」

「DJはかっこいいけどマイナスポイントだな」

「たしかに」

「ユウはチャラい職業のやつが好きだよね〜」

「ちがう、クリエイティブなことをしてる人が好きなの」

「ふーん?とりあえずお洒落おじさんならいいよねなんでも」

「うんなんでもいい」


ナオとは、三茶の大衆居酒屋で出会った。



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スニーカーで連れ出して @ageruu

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