第172話【風邪3】

「ふぅ、ふぅ、ふぅ。

はい、あーん」


沙耶が流れるような動作で俺にお粥をすくったスプーンを差し出す。


「あの〜沙耶さん?

自分で食べれるよ?」


「え?

あーんさせてくれないの?

彼氏が風邪ひいた時は彼女があーんしてご飯を食べさせるものでしょ?」


「いやいや沙耶さんや。

それはアニメや漫画の見すぎじゃないか?」


「でもでも、男の子って可愛い女の子にあーんしてもらいたいものじゃないの?

それとも私って可愛くないかなぁ?」


沙耶は目に涙をため、あからさまにしょぼーんとした雰囲気を漂わせながら言う。


「そんな事はないよ。

沙耶は可愛いよ。

沙耶にあーんをしてもらえるのは嬉しい。

ただちょっと気恥ずかしくて断っただけなんだ」


ちょっとわざとらしいさを感じながらも、実際に沙耶にあーんされること自体は嬉しい。

なので沙耶に笑顔になってもらえるよ言葉を選ぶ。


「そうなんだ。

じゃあ、あーんさせてくれる?」


「ああ、お願いしようかな」


「うん。

はい、あーん」


俺の言葉で元気にを取り戻した沙耶が満面の笑みで再びスプーンを俺の口元に運んでくれる。


「あーん。

ん、美味しいよ。

やっぱり沙耶は料理上手だな」


「ふふっ。

ありがとう。

ささ、もう一口どうぞ」


「ありがとう沙耶」


こうして俺の昼食は二人の甘々な時間へと変わっていった。


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「あー、気持ち悪い」


沙耶の作ってくれたお粥を食べた後、俺は体調を万全にする為に布団に入り直した。

しかし、風邪のせいでかいた多くの汗が気になり再び身体を起こす。


「どうしたの?」


「沙耶すまん、タオルと風呂桶にいい感じのお湯を入れて持ってきてくれないか?

汗が気持ち悪いから身体を拭きたい」


「うん、わかった。

すぐに持ってくるね」


そう言い残して沙耶は部屋から出ていった。


「おまたせ」


「私も来たよ!」


それから数分後、何故かカエデを連れて沙耶が部屋に戻ってきた


「沙耶、ありがとう。

カエデは何しに来たんだ?

俺今から身体拭くんだけど」


「何って、お兄ちゃんの身体を拭いてあげるために決まってるじゃん」


「いや、いらんて」


「だから言ったでしょ。

彼氏の身体を拭くのは彼女の役目って相場が決まってるんだから」


カエデと沙耶はさも当然のことのように言ってくる。


「いや、それも決まってないからね?

自分で身体ぐらい拭けるから。

お願いだから二人とも出てってくれる?」


ツッコミを入れるのにも体力使うんだよ?

お前らは俺に早く良くなって欲しいのか疲れさせたいのかどっちなんだよ!

もっと病人に気を使え!

と普段ならツッコミを入れつつ断るところだがその気力も湧かないので普通に断ることにした。


「それは出来ない相談だよお兄ちゃん」


「そうだよ快人くん。

病人は大人しく看病されればいいんだよ」


「熱も下がってきてるし自分で出来るから大丈夫だって」


俺は両手をワキワキさせながらグイグイっと近づいてくる二人に少し気圧されながら何とか断れろうと言葉を探す。


「良いでわないか〜

良いでわないか〜」


「良いでわないか〜だよ、快人くん」


「うわっ!

やめろ!

おいカエデ腹筋触んな!

沙耶も服脱がそうとするな、

わかった、わかったから!」


結局、俺の抵抗も虚しくカエデと沙耶に服を脱がされた。


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久しぶりの投稿です。

自分で書いたのにも関わらず内容ほとんど忘れてて困りました笑

内容変じゃないですかね?

何があればコメントで教えて下さると幸いです。

それでは次の話でお会いしましょう。

バイバイ(^_^)/~

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大人しいと思っていた学園のアイドルは実は肉食系女子でした 栗音 @snarou

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