第1話 恋は突然
ほんとにずるいよ君は
あの日、いきなり君が来て僕を恋に落としていった
新しい学校に転校してまだ、数時間しかたってなかったのに
なんで、いきなり来るのかなそんなの反則なんだけど
転校してきて初めての席
始めてみる景色、初めて担任、初めてのクラスメイト
優しく声をかけてくれる新しいクラスメイト
自然と笑みが出た。
「あ、笑った!」
誰かが言った
明るい綺麗な声、僕の顔が自然と彼女の方を見てしまった
「やっと、笑ったね。私は、遠藤 雪だよ。よろしくね!」
遠藤、遠藤……よし、たぶん覚えた
まだ、遠藤さんの声の余韻が残ってるぐらい綺麗な声だった
「え、あ、はい、よろしくお願いします」
しまった……コミ症が、出てしまった
はぁ……さいやくだ、泣きたい
「ふふ、黒城くん面白いね。これから2年間よろしくね」
不思議で綺麗な人だったなー
少し喜びも残ってる中少しずつ時間が経って行った
「おい、お前調子乗んなよ」
短いながらに俺の心に響く言葉だった
俺なんかした?考えてるうちに心拍数が上がってきた
ドクドク
(また、なのか。どうしていつもこうなのか)
誰かが俺に批判するその声を背景になって僕の中の誰かが僕を問い詰める
何回目かい?また壊すの?
ドン
教室の後ろのドアが大きな音をして開いた
「キモ」
力ずよくあらあらとしながらもどこか輝く声が聞こえた
ふと、ドアの方を見てしまった
そこには……
きらめいた茶髪と、瞳がこっちを見ていた
ん?少し笑ったような気がした
「うわあ、また始まった。みんなはなれろー」
誰かの声が聞こえた、何か始まるの?
そのとたん、目の前の時間が止まった
きずいたときには彼女は動いていた
俺に悪口を言ってたやつに飛びついた
数分の乱闘になった、そして彼女がそこに立っていた
「あ、ありがと」
僕は恐怖を握りつぶし彼女に声をかけた
「別にあんたの為じゃない。ただ、弱い奴を見てるのが嫌なだけ」
弱い奴見るの嫌か……優しいね
澄んだ目に少し見える優しさが感じ取れた
「やめなさい、何してるんだ!」
担任が戻ってきて、彼女を止めた
そして、平凡に時間が経ち放課後になった
「黒城くん、放課後どっか行こうよ」
そこには、遠藤さんがいた。
あとあと、聞いた話だが遠藤さんはこのクラスのアイドル的存在らしい
だけど……
「ごめんなさい、遠藤さん今日は用事があるって」
少し悲しげな彼女の顔でも、何かを理解したかのように笑顔に変わった
「うん、わかったよ!また今度行こうね」
返事をして、家に帰る俺に少しの痛い視線もあったが気にせずいえに向かった
帰り道いろんなことを考えた
「この学校も楽しいな」
誰もいない通学路に響く
誰もいない俺の家に入り服を着替え質素なベットに体を投げる
こうやって、俺の一日が過ぎていく
恋は希望を表記する クリームシチュー @yura1313
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