花はさくら酒は伏見の大吟醸

【読み】

 はなはさくらさけはふしみのだいぎんぢやう


【季語】

 さくら(晩春)


【語釈】

 大吟醸――「吟醸酒のうち、精米歩合が50パーセント以下の白米を原料に醸造した清酒」(大辞林 第三版)。


【大意】

 花はさくら、酒は伏見の大吟醸(がよい)。


【附記】

 関西びいきが過ぎるようだが、清酒の銘醸地は一に灘、二に伏見といったふうで、関西の独擅場(であった)と見える。


 通ぶってみたが、日本酒のの字も知らない。


 なお、伏見は桃の名所である。


 推敲前、中七「酒は越路こしぢの」。


【例歌】

 旅枕伏見の里の朝ぼらけ刈田の霜にたづぞ鳴くなる 式子内親王


【例句】

 月見せん伏見の城の捨郭すてぐるは 去来きょらい

 伏見には町屋のうらになくうづら 鬼貫おにつら

 照り返す伏見のかたや桃の花 太祇たいぎ

 みじか夜や伏見の戸ぼそ淀の窓 蕪村

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