特殊能力 尻上がり持ち

 尻上がり的に面白さが加速している、個人的に今一番注目の作品です。カクヨムでしか読めないそうですよ、奥さん。
 正直一章はなんとなく既視感のある、前からよくあるいつもの魔王物ね、フーンといった感じで、読み流してましたが、二章あたりから面白さが起道にのり、三章でヒロインが暴走し、魔王様のうっかりお茶目ぶり(でも強いしかっこいいんやで?たぶん)が加速しだしてからはとにかく面白く更新が楽しみな作品です。
 簡単に解説すると(いい意味で)つっこみどころ多数アリ、シリアス(主に主人公以外)あり、最近は笑いアリの涙アリのエンターテイメント性の高いエクセレンツな作品です。

以下各章ごとに解説(最低限のネタバレ含むかも、注意)※55話読了時点の個人的な感想です。


一章 主人公の魔王が地道に修行したり、下準備したりいろいろ暗躍(笑)しだす。この魔王地道すぎである。なぜ魔王様がこんなに強くなったのかあまり説得力のある理由は提示されないが、この話の面白さにはあまり関係ないので気にするな。
 冷静に考えるに自分を倒す予定の勇者を育成とか、根拠地を自分で作るとかその行動は斜め上であり、普通の魔王の行動は(あまり)しない。してても印象に残っていない。あと、ヒロインよ、この頃は普通に優秀なだけの子だったのにどうしてああなった…。 
 まだ特筆すべき面白さはないが、ちゃんと読まないと後の章の内容がわからなくなるので飛ばさず読むべし。この時点の評価は星0から1ぐらい。

二章 マオカツ(笑)の資金集めのため実家の農産物を王都で流行らせるべく、王都に潜り込んで暗躍する魔王様()。魔王のくせに地道すぎる金策をとる斜め上な行動につっこみどころは満載だ。一方チョロイン(ある意味一途)のくせにぐう有能なヒロインの知謀に震えたり、謎の黒騎士(正体は謎(棒))の活躍に胸をときめかせたり、悪徳宗教団体の暗躍に立ちはだかる魔王様の活躍及び鬼謀に思わず震えてしまったりと見所たくさんの章。どんどん面白くなっていく。後から思うに、このころのヒロインの圧倒的な切れ者感に思わず涙。評価星2に上昇。

三章 なぜかポンコツ化したヒロインの暴走がじわじわと加速してきて、いろいろとカオスとなっていく。そもそも普通の魔王ならヒロインの財力を利用する発想になるだろうになぜ地道な金策を図るのか。この魔王様の発想が小市民すぎて草も生えない。それにしても斜め上な思考同士良いカップル(主従)である。この章では魔王の謎行動とうっかりも加速し、なぜか偽クラウドも登場。オーク兄貴との絆に涙したり、悪の王子の外道行動に怒ったりシリアスもあるよ。新女キャラ(新男キャラもいるがどうでもいいよ)が登場しいよいよ作者が風呂敷を広げてきて、今後のマオウサマの冒険に大いに期待。面白さは加速していく。
評価は星3まで上昇しエクセレンツ!

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