付録 大知先生のジャンプ用語解説!

 大知先生のジャンプ用語解説!


※1 お笑いコンビ『メイプル超合金』のボケ担当。コブラを敬愛するあまり髪の毛を金髪に染めて常に全身真っ赤な服を着ている。テレビに出演しているときだけでなく日常生活もそうであるというのだから驚きである。……いきなり『ジャンプ用語』でもない気がする。


※2 一九九四年に連載された苅部誠先生の短編レジェンド作品。ポップで可愛らしい絵柄と毒のあるギャグのギャップが魅力の作品で、現在でも面白かったのに惜しくも短期で連載終了してしまった作品としてよく名が上がる傑作。


※3 『ピューと吹く!ジャガー』作中で主人公のジャガーがラーメンを他人の頭にぶっかけるときの掛け声。その強烈なインパクトから一人歩きしてインターネットなどでもよく使われ、ジャンプスターズ ビクトリーバーサスというゲームでも彼の必殺技として採用された。ちなみにゲームバランスをぶっ壊すくらいに強力な技である。


※4 全国に十数店舗を展開する、漫画やオタクグッズ専門の古書店。大昔の少年ジャンプ本誌やとっくの昔に絶版になったジャンプコミックなどが比較的リーズナブルな値段で売られているため大変重宝している。毎年お正月となれば、純と涼とお年玉を握りしめて中野ブロードウェイ本店に馳せ参じるのが恒例行事である。


※5 月刊少年ジャンプ→ジャンプスクエアで連載中の一話完結ギャグ漫画『ギャグマンガ日和』の一篇で、最も有名な回と言ってもよいかもしれない。『ソードマスターヤマト』を連載していた作者が、突如次週で最終回であることを言い渡され、凄まじいテンポで伏線を回収して話を畳んでいくサマは笑いだけでなくどこか悲哀を感じさせる。短編レジェンドファンならば是非とも読んでおきたい作品である。


※6 週刊ヤングジャンプの看板作品で実写映画化もされた大ヒット作。火星に放たれて人型に進化したゴキブリと人間の闘いを描いた作品。


※7 島袋光年先生作のグルメバトル漫画『トリコ』において食材である動物の捕獲の難易度を示す数値。


※8 幽遊白書の敵キャラクター『戸愚呂弟』が酒を勧められたときに言ったセリフ。何気ないセリフながら強烈なインパクトがあり、近年開催されたコラボカフェでもメニューの名前として採用された。


※9 ドラゴンボールの孫悟空は亡き育ての親である孫悟飯のキンタマの感触を「ふかふか」と表現した。蓋し豊かな感性であると俺は思う。


※10 ジョジョの奇妙な冒険第五部のブローノ・ブチャラティが主人公ジョルノジョバーナの頬を舐めながら言い放ったセリフ「この味はウソをついている味だぜ!」から。甘いのかしょっぱいのか具体的にどんな味がするのかが気になる所である。


※11 初期ドラゴンボールにおいてヤムチャが透明人間のスケさんと闘った際に、クリリンが『ブルマのおっぱいを丸出しにして亀仙人に大量の鼻血を噴き出させ、それにより色をつけて居場所を特定する』という奇策を用いたことから。ドラゴンボール屈指のお色気シーンでもありヤムチャの貴重な勝ち試合のひとつでもある。


※12 涼が大好きなお色気漫画『TOLOVEる』では雑誌掲載時には乳首が描きこまれておらず、単行本掲載時に乳首が追加されるが、そのことをインターネット上で『乳首券発行』などと呼ぶ。ちなみにWEBコミック配信サイト『ジャンプ+』にて同じ矢吹健太郎先生が連載していた『ダーリン・イン・ザ・フランキス』では公開開始から八時間限定で乳首あり版が公開されるという措置が行われていた。どないやねん。


※13 あのさくまあきら氏が担当していた読者投稿コーナー『ジャンプ放送局』におけるキャラクター『えのっぴ』のセリフ。彼のモデルは実在の人物であるデザイン会社『バナナグローブ』社長の榎本一夫氏であり、『桃太郎電鉄』の貧乏神のモデルにもなった人物としても知られている。


※14 魔人探偵脳噛ネウロの第六話に登場した至朗田正影が考案した料理(?)。名前の通りありとあらゆる薬物が混入された料理であり、飲むと肉体がバキバキのマッチョマンに変貌してしまう。その強烈なインパクト(特に名前)から様々な作品でパロディ化され、『真説ボボボーボ・ボーボボ』に至朗田が『DCS神拳』なる技を操り出す敵役としてゲスト出演したこともあった。


※15 死に際に叫んだ『我が生涯に一片の悔いなし』の名セリフはあまりにも有名。


※16 ギャク漫画日和の一篇『死んだ私は太陽に吠える』にて主人公の女の子が呟いた断末魔のセリフ。


※17 正式名称は代理原稿漫画。連載漫画が休載した際に代理で掲載される、主に新人作家の読み切り作品のこと。


※18 尾玉なみえ先生の名作短編レジェンド『純情パイン』に登場する巨大変身ヒロイン『純情パイン』の必殺技。ナックルと描いてナッコォと発音することが本文のようにイチイチ()書きで説明されるのが特徴である。


※19 五十三万といえばあまりにも有名なドラゴンボールのフリーザの戦闘力。ちなみに四万二千というのはナメック星人の戦士ネイルの戦闘力だ。


※20 いちご100%の名シーン&名セリフ。第一話にて主人公の真中はヒロインの西野に鉄棒で懸垂をしながら告白し、結果として二人は付き合うことになった。このシーンが名シーンと言われる由縁は……自分の目で確かめてほしい。最後まで読めばわかる。


※21 ピューと吹く!ジャガーにおいて、芸能プロダクションガリプロの社長ガリクソン増田が演技力のない生徒に言い放ったセリフ。大変キャッチ―な暴言でありこれからも日常生活において随時使っていきたいものである。


※22 ドラゴンのベジータが大猿に変身するために疑似的な月を作った際に叫んだセリフ。語感の良さとシーン自体のインパクトから非常に有名なセリフであり、ベジータのモノマネをする芸人R藤本が『水曜はじけてまざれ!』なるWEB番組を配信しているくらいである。


※23 現役の小学校図工教師という異色の経歴をもつ大江慎一郎先生のレジェンド短編作品。ウィキペディアの該当項目には「本作品は非常に不評であった」「ジャンプ史上最低の作品であると大バッシングを受けていた」などととても中立的とは思えないとんでもないことが書かれている。ひでえ話だ。しかしながら作者の大江先生は二〇一八年現在、未だ現役で連載作品を持って活躍中である。俺は大好きです。ポセ学。


※24 つの丸先生が一九九九年に連載したレジェンド短編作品『サバイビー』から。もともとはギャグ作家であるつの丸先生らしからぬハードな世界観とシリアスな展開でレジェンド短編作品の中でも屈指の名作と言われている作品である。ちなみにつの丸先生の短編レジェンド作品なら『ごっちゃん』も大変オススメである。


※25 二〇一一年の大みそかに放送された『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!! 大晦日年越しSP』の中で登場した、漫画太郎先生が描いた浜田雅功の似顔絵に『なつみ生きとったんかワレ』と描かれていたのが元ネタ。あまりのインパクトにインターネットなどではいまだによく使われるフレーズである。


※26 レジェンド短編の名作『ツギハギ漂流作家』のセリフ。今の時代の空気にマッチした名セリフであり、まさにこう言ってやりたくなるヤツが多い某掲示板などではこのセリフのアスキーアートが流行したりもした。ただし該当のコマにおける主人公・吉備真備の顔がワンピースのルフィに妙に似ているため(このコマではそう見えるだけでキャラクターデザイン自体はさほど似ていない)ルフィのセリフだと思っている人も多く、なんと少年ジャンプキャラクターのクロスオーバー作品の『ジェイスターズビクトリーバーサス』というゲームではルフィのセリフとして収録されてしまった。(のちにアップデートでセリフ差し替え)マジで間違えたのかそれともクロスオーバーのネタだったのかは不明である。


※27 ドラゴンボールGTにおいてスーパーサイヤ人4に変身した孫悟空が使用する技。たぶん正式名称は『十倍かめはめ波』。


※28 名作短編レジェンド作品『Sporting Salt』の第一話で主人公のスポーツドクター塩谷浩之が使用したワザ。背中の三角点と言われる箇所を叩くことで驚異的に足が速くなるという技術である。俺のような運動音痴にとっては憧れるワザであり、連載当時真似してやってみたがどうしてもうまくできずに悔しい思いをした。しかし! このたびジャンプブレインを使用することで晴れて夢をかなえることができた。


※29 名作『武士沢レシーブ』にて主人公が武器にして闘う交通整理用の赤くピカピカ光るアレ。交通整理をしているおっちゃんを見るたびにコレを思い出すのは俺だけではないはずである。


※30 『ドラゴンクエスト3』のラストボス。『闇の衣』という装備を纏っており『ひかりのたま』というアイテムでこれをひっぺがさないと凄まじい強さであることで有名。ちなみにドラクエ3の発売は一九八九年、ファミコンジャンプ2の発売日は一九九一年である。


※31 ジョジョの奇妙の冒険第三部に登場した敵キャラ『ズィー・ズィー』が主人公の承太郎をスタンド攻撃で火だるまにした瞬間に思わず叫んだセリフ。無論、勝ってはおらず、そのあとわりとあっけなく逆転されてしまったのだが、ジョジョには非常に珍しいメタフィクション的なセリフでジョジョ史に確実にその名を刻んだと言ってよい。


※32 ドラゴンクエストのコミカライズ漫画『ダイの大冒険』のラストボス大魔王バーンの超有名なセリフ。凄まじい猛火球を放ったバーンに対して『なんてメラゾーマ(ドラクエにおける最上級火炎呪文)だ……』と絶望する主人公たちに対して『いまのはメラゾーマではないメラ(同・最下級火炎呪文)だ……』と二番底の絶望を叩きつける、まさに恐怖の名セリフである。

 そういえば純はこんなことを言っていた。「ダイの大冒険ももちろん大名作だけど、鳥山明先生の描くドラクエのスピンオフも見てみたかった」。大変ごもっとも。まあしかし考えてみればエニックスの作品であるドラクエのコミカライズ作品がジャンプで連載されたというだけでもひとつの奇跡と言えるかもしれない。


※33 名作短編レジェンド漫画『斬』の第一話にて名もなきチンピラ(通称ぐおおおの人)が呟いたとても長いセリフ。主人公の使用する武器である『研無刀』の見た目や特徴、弱点、製造工程について極めて分かりやすく説明したセリフで愛好家の間では大変有名。『斬』が現在に至るまで愛される名作である由縁のセリフであると言っても過言ではない。ちなみに純の漫画にもよくこんな感じのながーい説明セリフが出てくる。


※34 ラッキーマンの作者のカモウひろし先生とデスノートの大場つぐみ先生は同一人物であるという説がある。


※35 他社作品の『七つの大罪』でも知られる、鈴木央先生が一九九八年~二〇〇二年にかけて連載したゴルフ漫画ならびに登場する必殺技の名前。一度は全二巻で連載終了しながらも、その後の反響が大きかったことから三か月後に再度連載が開始されそのまま長期に渡って連載された、という短編レジェンド愛好家としては非常に興味深い経緯を持つ作品である。


※36 ゆでたまご先生作『キン肉マン』の名セリフ。覆面超人キン肉マンソルジャーが牧師の姿に変装して立てこもる強盗から人質を救出する姿を見て、後に仲間となるバッファローマン。アシュラマン、ブロッケンJr、ザ・ニンジャが発した心の声である。こう書くと普通なようだが、ツッコミ所が十か所ぐらいある非常にキン肉マンらしい楽しいシーンだ。


※37 作中でゲロを吐くヒロインのこと。ジャンプヒロインの中にもけっこうたくさんいる。ヒロアカのお茶子やブリーチの織姫など、必死に闘うが故に吐いてしまったキャラをゲロイン呼ばわりするのは正直ヒドいと思うが、銀魂の神楽ちゃんだけは愛情を込めてこう呼んであげよう。

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二一九八年 少年ジャンプ廃刊 しゃけ @syake663300

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