学校に潰されそうな君へ

@GONKEISUKE

こうして僕は不登校となった。

高校一年生の九月上旬、今日も目が覚めた。今日は何曜日だろう。月曜日、つまり平日。部屋に置いてある時計が現実を残酷に伝える。

「起きなさい」

母の声がする。

そう言われても最近は起きてもどこかしらが痛い。まるで臓器が痛む当番を決めているかのように。今日は胃の当番らしい。

「学校に行かなきゃ」そうは思う。でも胃が痛い。何とか食卓へ向かい、朝ごはんを無理やり食べる。味はもちろんしない。最近、食欲もない。テレビが天気予報のコーナーに変わった。まもなく家を出ないと学校に遅刻する時刻を迎える。胃が痛いので遅刻して学校へ向かうことに決めた。このころは自分が不登校であるなんて夢にも思っていなかったため胃の痛みを無視し学校へ向かうため十一時ごろに家を出る。

学校へ着き、教室に入る。クラスメートたちが楽しそうにおしゃべりをしている。おそらく昨日みた動画サイトの話でもしているのだろう。そうは分かっているのに僕にはそうは聞こえなかった。僕の悪口に聞こえたのだ。頭に全く入ってこない授業を受けていると休み時間になった。友人A(僕は友人だと思っていた)が

「お前サボりやろ」

と言った。僕は

「ただ胃が痛いだけだよ」

と言った。周りのクラスメートも友人Aに同調した。そのうち休み時間が終わり授業が始まった。その日最後の授業が終わり放課後となった。やっと終わったと思い、安心しながら家に帰った。しかし家に帰っても明日の学校のことばかり考えてしまう。今日も眠れない。眠れない日々が続いた。

しばらく経っても朝のどこかしらの臓器の痛みは治らなかった。さすがに不安になり病院に行くとうつ状態と診断された。僕はホッとした。なんだ病気なのか、なら仕方がない。「僕は不登校なんかじゃない」ないそう思った処方された薬を飲み、しばらくしたら朝の臓器の痛みはだいぶ緩和され食欲も戻ってきた。しかし学校へは行きたくない。もはや、学校にいけないのはうつ病のせいではなかった。クラスメートの話し声が僕への悪口に聞こえ、学校の教室に入ることが辛く、学校を休む日々が続いた。ある日、久しぶりに学校へ行く決意をし、学校に向かった。心配してくれるクラスメートいたらしいが大半のクラスメートが僕を馬鹿にした。授業で当てられたので答えると間違っていないのに笑われた。

学校は僕にとって、もはや敵だった。もう心も体も限界だった。追い込まれた僕は今まで話していない気持ちを母に言った。

「もうこの学校は嫌だ。転校したい」

母はもちろん反対したが、その後登校時に異常な便失禁をしたことで母はついに転校を認めた。転校の手続きが済み、僕は転校した。その転校先の学校で今は充実した日々を送っている。もしこれを読んでいる君が学校に行きたくないと思い、そのことで悩んでいるなら悩む必要はないと伝えたい。不登校は決して珍しくない。万人がかかる風邪と似たようなものだ。「学校に行け」そう言う人になぜ学校に行かなければならないのかを聞くと「協調性が身につかないから」と答える人がいる。果たしてそれは本当なのだろうか。いじめている人は学校に行っているのに人をいじめる。なぜか、そう協調性がないからだ。このように協調性は必ずしも学校に行くことで身につくものではない。今、本当に悩んでいるなら身近な信頼できる人に本当の自分の気持ちを伝えよう。それが解決な第一歩だ。そして家に居る時になにもしないのではなく自分の好きなことでいい。なにかをしよう。「加害者のせいで自分の人生が壊れた」と思ってしまっては加害者の思うつぼだ。「加害者のおかげで今の自分がある」そう思えるようになるために。


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