3話 どこでも売ってるよ
それは四角い液晶を指して「スクエア」であるとか、ある映画でイケメン
そんな古めかしいモデルだが、良いものはいつの時代でも生き残るものらしく、腕時計ショップに行けば大抵売っている定番商品だ。
「だからどこでも売っているって言っているだろ」
俺は隣に座る美少女に説明した。だが、篠原はそれで納得しない。
「どこでもじゃわからないわよ」
俺は仕方なくスマフォでネット通販のページを表示して見せる。
「ほらアマズンでも買えるぞ」
「アマズン?」
篠原はキョトンとした顔をする。まじか。父親がIT会社を経営しているのにアマズンも知らないのかよ。
「お前、買い物とかしないのか?」
「失礼ね、買い物くらいしてるわ。いつも百貨店の人がうちにきて、適当なものを見繕ってくれるのよ」
なんだそのおすすめ機能。そんな買い物の仕方知らないぞ俺は。
「売ってる店、案内しなさいよ」
「へ?」
それから篠原は教科書に顔を戻して言う。
「放課後付き合いなさい」
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