武将もすなる化粧というふもの
私たちは桶狭間の戦いの段で、今川義元が公家風に白粉を塗って化粧をして……
というのを結構「だから、負けるんだよ!」と冷たい目で見がちです。
しかし、残念なことに、名のある武将というのは、みんな白塗り、お歯黒でした。
そう、独眼竜政宗も、軍神謙信も、甲斐の虎信玄も、そして天下人信長公も白粉、お歯黒姿でした。
残念です
武将と呼ばれる地位の人は、白塗り、お歯黒をして香を焚き染めるのが合戦のスタンダードスタイルです。
なぜ化粧をしたのかというと、武将たるもの、血の気がひいて青い顔になっては、士気に関わるのでいけないという説があります。
お歯黒はなぜ?と思うのですが、顔を白ぬりすると、歯が生っ白く見えて弱々しいからか、白塗りお歯黒がセットだからか、ここは定かではありません。
合戦が終わって、首級改めをいたします。
その時には、化粧がしてあるかというのが、一つのチェックポイントでした。
一応従軍している敵の御伽衆を捕まえて、「この人誰?」と聞き取らせるそうですが、わからない場合もあるんでしょうね。
ですから、チョイチョイと偽装工作をすることもあったようです。
首改に関しては、また後日別で書かせていただきますが、死化粧をして髪を結い直し丁重に扱ったようです。
ちなみに信長公は女装して盆踊りをしたり、左義長、馬揃えでも化粧をして描き眉して花をつけて参加していたそうなので、信長ファンの方は、「今川義元〜」と言わないほうがいいようです。
尚、平氏は厚化粧、源氏は薄化粧だったと伝わります。
平氏を標榜していた信長公は厚化粧。
源氏を名乗って改姓までした家康公は薄化粧、ということになります。
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