翌朝、おじいちゃんが起きると、てっくんはいなくなっていました。てっくんのために敷いた布団はきれいなままです。おじいちゃんは布団を片付けて、いつものように仕事に行く支度をします。髭を剃って、顔を洗って、朝ご飯を食べました。仕事に行く前にテレビをつけると、朝のニュース番組がやっていました。
『先日、○△市の虐待事件で、意識不明の重体でした六歳の男の子の意識が、奇跡的に回復したという情報が今朝、寄せられました。つきましては……』
おじいちゃんはそれを聞いて、表情を綻ばせました。そして、いつものように仕事に出かけていきました。帰りに新幹線のおもちゃでも買おうか、と思いながら。
夏に思い出 や @kaitoda222
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます