本当に素敵な男性ですね

モンスターのエサをただで持ち帰るために、アルベドは更に男性を惚れさせるために言葉を畳みかける。

男性(エサ)は相変わらず汗をかき、息が荒かった。


「くふふふ、本当素晴らしい顔つきですね。私は好きですよ♡」

アルベドは仕事として持ち帰るためならば、何とでも言える。

「ぐふ、ありがとうございます。ハアハア、そんな誉め言葉は初めてで興奮します」

エサは話していても気持ち悪かった。


「私はずっと独り身で寂しい毎日を過ごしていたのですが、今日はこんな素敵な出会いがあって、とても嬉しいですわ♡」

アルベドは満面の営業スマイルをエサに見せる。


「ハアハアハア・・・これは夢ですか?こんな美人に好かれるなんて・・・生きてて良かった・・ハアハア。それで僕はあなたと親密になりたいとおもってます」


「ええ是非♡親密でも何にでもなりましょう、くふふふ。」

「そうですね、今生きていることを感謝しましょう♡(どうせお前はエサとして死ぬんだから)くふふ♡」

アルベドは憎しみや気持ち悪いなという気持ちをのせて話した。


そしてエサが話し始めた。

「僕はかれこれ生きていて彼女がいた事がなく、女性にも気持ち悪がられてきて、何が原因で嫌われるのか分からなくて・・ハアハア」


アルベドはまるで天使のように、優しくうんうんと頷きながらお話を聞く。

「それはお辛かったですね・・これからは私が話を聞きますよ」


しかし内心はアルベドはこう思っていた。

(それはお前の荒い息遣いだよ!気持ち悪い!そして痩せろ!見た目を磨け!!人間は見た目に騙されやすいからな!!)


まるでカウンセラーのようにアルベドは優しくお話を聞き続けた。


エサは女性に話を長く聞いてもらうことが初めてだったらしく、深く感謝をした。

「話してスッキリしました。12番さんありがとうございます、ハアハア。ぜひこのパーティーが終わったらお名前をお聞きしたいのですが良いでしょうか?」


「ええ、是非とも私も貴方の事がもっと知りたくなったので、このパーティーが終わったらもっとお話をしましょう♡」

アルベドはこれで今日のお土産はゲットできたとホッとした。


エサは嬉しすぎて更に息遣いが荒くなった。

「ちょ、ごめんなさい!トイレ行きます~ハアハアハア」

男性は気持ちが我慢できなかったらしく、トイレに行った。


(あいつは馬鹿だな・・・やっぱりエサ以外の使い道はないな・・・)

アルベドは冷たい目線でエサを見送った。


トイレについたエサは荒くなった気持ちを抑えるため、深呼吸をした。

そして、エサは鏡を見ながらブツブツ独り言を言う。

「はああ~ふうう~。夢じゃないよな、こんなチャンスは二度とないぞ!

もしかしたらブサイク好きなのかもしれないし・・俺はあの女性とやるぞ!やるぞ!やるぞ~!!」


絶対叶わない願いを言うエサはとてもやる気に満ちていた。

相手がアルベドじゃなかったらきっと幸せな未来が待っていたかもしれない・・・・


話した相手は、人間を下等生物としてしか見ていないし、使える人間はエサにするしか考えていないのだから・・・・


残念!



トイレから戻った男性はまたアルベドから魅力的な話を聞いて、興奮した。

「くふふ、早くあなたを私の自宅へお招きしたいわ~」

「え!そ、そ、そ、そんな早く!?しちゃう!?ハアハア・・・」


(馬鹿な人間ほど操りやすいものはないわね・・・)

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